活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

観念と事実3

2017年08月25日 | 法理

たとえば、「水、水」と言っても、喉の渇きを癒すことは

出来ません。

 

あるいは「火は熱い」と言っても唇は火傷をしません。


それほどに、事実と私たち衆生が後天的に得た「人間(にんげん)」

的な観念(知識)との間には、天地隔たる相違があるという事に

気が付かないために私たち衆生は些細なことにも、また社会の

様相にも迷い、疑問に思うのです。

 

このような疑問、世の中のすべての問題意識を、禅においては

「公案」と言っています。