「参同契(さんどうかい)」に「明暗各々(おのおの)
相対(あいたい)して比するに前後の歩(あゆみ)の如し」
というお示しがあります。
差別(しゃべつ)の上は直ぐ平等があり、平等の上に
差別(しゃべつ)があるのです。
そのことをたとえたお示しです。
前足と後足と歩みを分けますが、同じ一つの足です。
一つの体が前足と後足に分かれたのであって体の上から
いえば一つの足です。
歩みは止まらないのです。
前足と思ったのが後足ではないですか。
活動は止まらないのです。
後足と思ったら前足になっているのです。
それを明暗の常に相伴うことと形容したのです。
どうしても、離すことは出来ないものです。
明即ち差別(しゃべつ)に成り切って進んで行くのです。
進んで行くと所謂今の後足が前足になり、前足が後足に
なるのです。