活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

万物流転3

2017年08月02日 | 法理

「万物流転(ばんぶつるてん)」は、現在の私たち衆生の

坐禅にも通じる話です。

 

坐禅をしている状態を自分で眺めて、

「ああ、今妄想が起きたな」とか、「よく坐れた」と、

いつも自分自身を点検している人がいます。

 

絶えず自分の坐禅の状態を知っている自分の存在に

気が付かないと、「坐禅は坐禅なり」になりません。

 

坐っている事実と坐っていることを知っている自分に

距離(隔て)があるために、坐禅になっていないことに

なります。

 

そういうことが、「二見相対(にけんそうたい)」の

「同伴者のいる坐禅」です。

 

このように「縁」と「自分」と離れて自分の状態をよく

知っているということは、あらゆる面において間違いで

あると、はっきり申し上げておきます。