東遊歩道を進む。この辺りは草原が広く開けていている。その分、変化には乏しいのかもしれないが、開放感が魅力だ。
広い草原に、今にも開きそうなフジテンニンソウ、その奥にはイブキトリカブト、そのまた奥にはサラシナショウマ・・・
伊吹山は石灰岩の山だ。山頂は草原になっていて目立たないが、所々に石灰岩が顔を出している。角が丸くなっているのは石灰岩が雨で少しずつ溶かされているから。典型的なカレンフェルトを見ることができる。この植相は石灰岩質の山であることと強く関係しているのだろう。
タムラソウ
伊吹山の山頂に、これほどタムラソウが沢山、咲いているとは知らなかった。自宅周辺では見ることのない花だ。去年、訪ねたムラサキセンブリの咲く山で一株だけ見ただけだったのだが・・・・
また、少し進むとサラシナショウマが群生している場所があった。ちょうど、見頃の花達。
サラシナショウマ
本当に風に吹かれて、ゆらゆらとしている。この風景が見たかったんだよ。
しばらく、花と一緒に風に吹かれていた・・・・。そして・・・・
コイブキアザキ、アキノキリンソウ・・・、赤いのはシモツケソウの花のあとだね。
タムラソウ
伊吹山頂にはヨモギが沢山生えている。背景に見えているのはオオヨモギかオトコヨモギか・・・。
しばらく進むと道の右側に鳥居が見えた。この鳥居の前は何度か通り過ぎているのだが、散策路のロープの外だし・・・・、何となく不気味な雰囲気が漂っているような・・・・。
ロープの跨いで鳥居の辺りまで歩いて行く。
鳥居の先で草原は落ち込んでいて、下からはガスが湧き上がってきている。何か、この辺りは別の空気が流れているような気がしてくるではないか・・・・
秋を思わせる草原に、コオニユリが咲いている・・・・・。
そして・・・・
白龍神社の鳥居の前に立った。
伊吹山は昔から交通の要所であって、また、伊吹山の地理的な条件も相まって、信仰の山として深く、全国的にあがめられていたとのこと。また、御岳信仰集団が身近な伊吹山を御岳の代わりの山に見立てて信仰の対象としてあがめてきたのだとか。
この鳥居、石像も御岳を向いて立てられているんだってさ。御岳にも一度、登らなあかんな・・・。
さて、散策を戻る。
ガスがかかってきている。
そろそろ、山頂の草原から駐車場に向かう下り坂に差し掛かった。
この下り坂が道が狭く、足には石灰岩が所々、むき出しになっていて歩きにくいのだ。雨上がりのこの日は、道が滑りやすく特に気を使った。
タムラソウ
この日、良く見かけたフウロ。今まで意識して見た事はなかった。
ミツバフウロ
初秋に咲くフウロ草なのだろう。沢山咲いているのに、今まで気が付かなかった・・・・。
駐車場が見えた。随分、車が増えているな。9月1日が土曜日と言うことは・・・・、巷の学校では夏休みは明日の日曜日までなのかな・・・・。夏休みには縁がなくなって、分からない。
最後の斜面を下り、見上げると・・・・
一面のフジテンニンソウ
フジテンニンソウは他の植物を排除する性質があるのだろうか、サラシナショウマが追い遣らせているような気がした。
アレロパシー?
マルバダケブキ
もうすぐ、駐車場・・・・
ここでは、いろいろな植物のせめぎ合いを見ているようで、面白いような、切ないような。。。サラシナショウマ、頑張れというのは、えこひいきだろうか。
つづく。