夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

母校での学会

2015-10-13 23:13:43 | 日記
先日書けなかった、学会の話題。
1日目のシンポジウムは、事前に関係者が集まって短い打ち合わせをし、いよいよ本番を迎えた。
会場となったのは、講義棟2階の大講義室。学生時代、先生方の講義を受けたのと同じ場所で、自分が学会発表することになろうとは、あの頃は思いもしなかった。

ただ、勝手知ったる場所であるゆえに、学会特有の異様な雰囲気にも呑まれず、無事に終えることができたような気がしている。
何しろ、私以外のパネリストのお二人は、それぞれの分野での大家で、私など足下にも及ばない存在である上に、お話が滅法界に面白く、聴衆を魅了する術に長けておられる。質疑応答でも、専門的な立場から的確な、あるいは当意即妙で洒脱な受け答えをなさるので、私は両氏に挟まれて、ひたすら頷いているばかりであった。


ただ今回、お二人から、今後の研究・教育の方向性への示唆をいただいたと思っている。今まで私が、自分の考える〈教え方〉の殻に籠もっていたことを知らされ、もっと積極的に、もっと面白く、学生たちを知と学びのフィールドで活動させることができるような教員になりたいと思った。

この日は会場に、学会員だけでなく、地元の高校の先生方や生徒たちも見えていた。なんでも事前に、地域の高校宛に、来場自由なのでぜひご参加くださいと案内があったらしい。
私が以前、倉敷の公立高で非常勤だったとき、お世話になった先生もおられたので、後から挨拶に行った。

上述のごとく、発表そのものはうまくいかなかったが、シンポジウムの後で、また懇親会で、思いがけないほど多くの方々から声をかけていただいたので、大変な思いはしたけれど、恩師から今回のパネリストに推挙していただいてよかったと感謝している。