柳川先生のリサイタル

2007-09-23 19:09:05 | Weblog
 今年も恒例のリサイタルに妻と出かけた。ここ数年の柳川氏のプログラムを拝見すると、各作曲家の究極の作品がずらりと並んでおり、音楽愛好家、垂涎の内容となっている。本日の演奏会においては、後半のドビュッシー前奏曲集第2巻全曲の演奏に尽きる。フランスピアノ音楽の頂点とされるこの作品を柳川氏は、2曲ずつ6曲を前半、後半に分け弾いていった。最初の「霧」から微妙なタッチでドビュッシーの世界を描き出していく。バラエティーに富んだ作品群をこれほどまでに多様な音色を引き出していく技とタッチにすっかり引き込まれてしまった。白眉は「花火」だった。すばらしい指さばきで、あたかも夢をみているかのような気持ちにさせられた。柳川氏のドビュッシーを一言で言うならば、ピアノという楽器の持つ可能性を究極まで引き出している演奏、と言っていいだろう。演奏が終わると、場内の至る所から感嘆のため息が漏れた。こんな演奏に出会えるとは・・。本当に素敵な一日となりました。

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