この夏休みに勉強し始めた曲、それはショパンの24のプレリュードだ。もっとも本格的に手に入れるには10年はかかる難曲だろう。でもなぜ今なのか?それは今の自分の年齢でどこまでやれるのかに挑戦したかったからだ。時機を逃すとなかなか取り組めないし、また、高齢の師匠からも何らかのヒントをいただきたいからだ。この作品にはたくさんの名演のディスクが存在する。フランスの名ピアニストのコルトーはあたかも絵巻物を見るかのように24曲を鮮やかに弾き分けていたし、名伯楽ニキタ・マガロフは手慣れたテクニックで懐の深い作品群に仕上げていた。確か最後の来日でも脳裏にしっかりと刻みつけられる実演を遺していた。この休み、家事をはじめとして何から何まで忙しいが、細切れの時間を大切にしながら、傑作との対話を静かに始めるとしよう。
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