陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

ゲーツ国防長官が来年辞任

2010-08-19 18:37:11 | Weblog
 ロバート・ゲーツ米国防長官(66)は、小ブッシュ前政権下の2006年からその職に留まっている。国防政策の継続性維持のためなのだろうか、オバマ政権に留任すること既に2年半、だが来年中に彼は辞任するとの意思表示を行った。共和党員であるゲーツ氏が、政権交代したにも拘らず主要閣僚である国防長官を続けることに対し、違和感を持つ米国民も多いと想像する。

 ゲーツ氏は、2年間の空軍将校の経験を持つけれども、彼はデンバーの空軍士官学校卒業ではなく、一般大学出身である。1969年から長い間、CIAの情報アナリストとして勤務、1991年には大ブッシュ政権下でCIA長官にまでなった。歴史学でPh.Dの学位を取り、テキサスA&M大学・学部長、さらに学長も歴任している(以上 Wikipedia による)。

 彼は、2007年にイラク駐留軍の増派を行ったが、同国から最後の実働部隊5000人を今月中に撤退させた。来年末までにはアフガンからも米軍戦闘部隊を撤収する目途を付けたので、辞任する意思を固めたと見られる。

米軍の戦闘部隊、イラクから撤退開始 戦闘任務終了へ
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100819/mds1008190935003-n1.htm

 オバマ政権は、最近のマクリスタル司令官解任など、軍部の指導に欠ける部分があるようだ。民主党生え抜きの国防長官人選に、恐らくこれからも悩むだろう。クリントン国務長官の横滑りなどは、笑止の沙汰、そんなことをすれば米軍政治指導面で禍根を生じると私は見る。


ゲーツ米長官辞任表明 真意いぶかる声 民主党政権と距離?
2010.8.18 01:15

 【ワシントン=佐々木類】米大統領選前年の2011年中の辞任を明言したゲーツ米国防長官は、アフガニスタンから今年中に米軍撤退の道筋がつくことや、後任人事に与える影響をその理由として挙げた。だが、この時点で辞任意向を明らかにしてしまえば、政権内外での国防長官としての求心力が低下し、アフガン政策に影響が出る可能性もある。かねて辞任をにおわせていたゲーツ長官の真意をいぶかる声もある。

 バートン大統領副報道官は16日、「オバマ大統領はゲーツ長官が早晩辞めることを予期していたので驚いていない。大統領はゲーツ氏の長い間の奉職に感謝している」と語った。

 ゲーツ氏がインタビューに応じた米外交専門誌の電話取材に対し、エマニュエル大統領首席補佐官は「ゲーツ氏は紛れもなくオバマ政権の主要人物だった」と高く評価していた。支持率が低下している中、主要閣僚の辞任意向はオバマ政権には大きな打撃だ。バートン副報道官が「折り込み済み」と冷静な対応を示したのは、ダメージを小さくみせる必要に迫られたためとみられる。

 国防総省のモレル報道官は16日、政治専門紙ポリティコに対し、「ゲーツ氏は辞任したくてもできないだけだった」と指摘。米紙クリスチャン・サイエンスモニター(電子版)は16日、「彼は共和党員だから、民主党政権下で国防長官に長く止まり過ぎて民主党員だと思われたくなかったのではないか」との見方を示した。

 米政界には、ゲーツ氏辞任表明の影に、国防長官ポストを狙っているとされるクリントン国務長官の存在を指摘する向きもある。

 一方、オバマ大統領が11年を待たずに後任人事に着手する可能性も出ている。一部の米メディアの間では、パウエル元国務長官の起用が取りざたされている。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/100818/amr1008180117002-n1.htm
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