陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

右手中指の切開手術

2010-07-10 20:38:03 | Weblog
 先月末、庭仕事をしていて、雑草を右手中指の爪に刺してしまった。指先が土で汚れていたから、細菌なども入ったかも知れない。作業を終えて、手を洗ったら中指爪の右上部に血が滲んでいた。直ぐに消毒して、ヨードチンキを塗っておけば良かったのだが、高を括(くく)って放置した。中指先に軽い痛みは残った。

 その後、右手中指の痛みは続いたが、所用であちこちに出かけていたので、痛みを忘れることが多かった。PCキーボードに触れる時、右中指を使えないので、早く直らないかなとは思った。

 2日前から急に中指の痛みが酷くなり、昨夜(7/9)はそれで何度も眼が覚めた。指を見ると、かなり腫れ上がって触(さわ)れない位だ。ふと、瘭疽(ひょうそう)や壊疽(えそ)などの言葉が浮かび、右手中指切断もあるのかなと思ったりした。

 近所の総合病院は、土・日休診である。だが痛みは益々激しくなったので、土曜日にも拘らず出掛けて受付に相談してみた。中指の状態を見た受付の女性は眉を顰めて、「昨日来れば、形成外科のお医者さんに見てもらえたのにね」と言いながら、緊急治療の手続きを取ってくれた。

 担当してくれたのは、内科専門の若い男性研修医、丁寧な言葉使いで詳しく問診し、右中指を慎重に触診した後、切開して膿(うみ)を出す必要があると言う。そして、彼は診療指導を受けている女性産婦人科医に相談していた。今日の緊急治療室には外科医がいないようだ。女医さんも私の右手中指を触診し、研修医の判断に同意した。

 緊急治療室のベッドで研修医による切開手術が行われた。研修医は局部麻酔の経験が少ないらしく、麻酔薬の量を少なめにしたので、麻酔効果が中々現れない。2度、3度と麻酔注射が行われる。付き添いの看護婦さんに色々指示を受けている様子。

 ああ、こうやって駆け出しの医者は経験を積み、自信をつけていくのだなと思いながらベッドで寝ていた。研修医は切開をする時、私の腕を浮かせていたが、看護婦に手を固定してメスを当てるよう言われた。麻酔が十分に効いているので切られても痛みは無い。多分、十文字に切り開いたのだろう。その後、膿を丁寧に搾り出して、薬を付け、治療は終了した。包帯で中指はグルグル巻きにされ、手首まで大袈裟に包帯掛けになった。

 その後、研修医は来週初めに形成外科で経過診断を受けることを伝え、抗生物質や痛み止め、包帯を替えたときに塗る軟膏を出すと教えてくれた。今日は風呂へ入るのを止めること、患部を冷やすようにすること、寝る時は座布団の上に右手を置いて高めにすることなども指示してくれた。

 麻酔が効いているためか、指の痛みは全く無かった。請求された治療代は3600円。

 帰路、一生懸命治療してくれた若い研修医に感謝した。26~27歳位だろうか、イケ面のすらりとした若者である。患者に不安を与えないよう気配りも十分であった。山形大学医学部か、福島医科大学の所属なのだろう。患者の気持を考える良い医事教育を受けているなと感じた。

 最近、各大学の医学部では、高木兼寛の唱えた「病気を診ずして、患者を看よ」の精神が再評価され、その姿勢を学生達に伝えていると聞く。インフォームド・コンセントも以前に比べると格段に普及している。

 先に述べたように、怪我をした直後、中指先をオキシフルで洗浄、ヨードチンキを爪先にたっぷりと塗って、カットバンで抑えておけば、快癒は早かったし、切開などする必要も無かった。他人のことは「岡目八目」、あれこれ論評はしても、自分のこととなると適切な処置が出来ない。それを強く感じた怪我の一件であった。

 麻酔も切れて、指の傷口は痛み出した。キー・ボードは、左手と右人差し指だけで叩いている。だから、押し間違いが多くて遅い。今日はこの辺で書くのを止めて、寝ることにしよう。

(参考)

 海軍記念日と高木兼寛
http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/a69210fc6cc1cd935a35c4812a4488b8
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