マケイン氏とオバマ氏、舌戦を一旦中断して金融危機対処に協力

　小ブッシュ大統領は、議会へ提出した金融安定化策に関係して、ＴＶ演説で国民の理解を求めた。自由をベースにした資本主義経済の中で、政府が緊急介入する意味を説明した。

ブッシュ米大統領：金融安定化措置は早急に必要－国民向け演説で強調

９月２４日（ブルームバーグ）：ブッシュ米大統領は２４日、ホワイトハウスからテレビを通じて国民向けに演説し、政府が介入する前例のない金融安定化策は、今後見込まれる「長期的かつ痛みを伴うリセッション（景気後退）」を回避するため早急に必要だとの考えを示した。

ブッシュ大統領は、「われわれは、深刻な金融危機の真っただ中にある」とした上で、「米国の経済全体が危機にさらされている」と語った。

同大統領は今回の金融危機について言及し、支払えないほどの住宅ローンを組むなど、容易な与信がどれほど米経済に「マイナスの結果」を招いたかについて言及した。その上で、住宅市場の低迷が経済全体に「ドミノ効果を引き起こした」と述べた。

ブッシュ大統領はまた、「金融システムにおける歯車は、ゆっくりと停止し始めた」と危機感をにじませた。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先：東京 森 茂生 Shigeki Mori smori1@bloomberg.net Editor:
更新日時　: 2008/09/25 11:58 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=amVpVmbhdPhY&refer=jp_home


　一方、大統領選で激しく舌戦を続けているマケイン氏は、小ブッシュ政権の金融安定化策に協力をするようオバマ氏へ提案、両者は予定されていた公開討論会を中断して小ブッシュ大統領と会談する。彼らは、超党派でこの問題に対応しようと言う意思を明確にした。

マケイン氏とオバマ氏、大統領と金融安定化法案を検討へ

（ＣＮＮ）　米大統領選の共和党候補のジョン・マケイン上院議員と、民主党候補のバラク・オバマ上院議員は２５日、米政府が打ち出した公的資金による金融安定化法案について、ブッシュ米大統領とワシントン市内で検討する。両氏の関係者が２４日夜明らかにした。

マケイン・オバマ両氏は大統領の呼びかけに応じ、ホワイトハウスで米議会の指導者らとともに、法案について意見を交換するという。

両氏は大統領のテレビ演説から１５分後、金融安定化に向けて超党派の協力を求める共同声明を発表。法案に欠陥があるものの、米経済を守るための努力に失敗は許されないとして、「今は民主党と共和党が、国民のために一致団結の精神を発揮するべき時だ」と述べた。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200809250012.html