陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

サーキットブレーカー発動が続く市場

2008-10-16 15:19:28 | Weblog
 10月14日、史上最高の暴騰を記録した東証だが、日経225平均9000円台を回復して一休みしたのも束の間、今日は前場でー900円を越す大暴落。欧州各国の株式市場が一斉に低落、続いてウォール街のダウ平均が―733.08ドルと史上2位の暴落になったことを反映した市場心理のためだ。<経済カタストロフィー>の特徴が良く現れている現象でもある。

 早速、先週に続いてパニック生起のシンボルとも言うべき「サーキットブレーカー」が発動された。ところで「サーキットブレーカー」は、回路遮断の意味だが、市場制度としては Wikipedia に拠ると

日本のサーキットブレーカー制度

 東京証券取引所・大阪証券取引所では、1994年(平成6年)2月から導入されている。

・指数先物や指数オプションでは、先物価格が一定値を超えて変動し、理論価格と一定の幅を超えて乖離する状況が発生した場合に、取引を15分間中断する(午前10時45分以降の場合は前場終了まで中断。また午後2時45分以降は発動しない)。なおサーキットブレーカー発動は1日1回限り

・債券先物や債券先物オプションでは、先物価格が基準価格から2円以上変動した場合に、取引を15分間中断する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%88%B6%E5%BA%A6

 今年9月上旬に<経済カタストロフィー>が始まり、10月に入って短期間での株式変動振幅が著しくなった。それを反映して「サーキットブレーカー」発動回数が増え、本日は大証で日経平均先物の取引が停止されている。

2008年(平成20年)9月16日 - 国債先物の取引が中断。リーマン・ブラザーズの経営破たんを受けてアメリカの金融システムの不安が増幅し、先物を中心に大きく買われる展開となったため。

2008年(平成20年)10月10日 - 世界的な金融不安で、9日のニューヨーク市場のダウ平均株価が9,000ドルを割ったこと(8,579.19ドル)などを受け、株の売り注文が殺到したため、TOPIX先物(東証)・日経平均先物(大証)の取引を中断。

2008年(平成20年)10月14日 - 世界各国の政府と中央銀行が発表した金融不安の回避策が好感され、世界的に株価が反騰した影響を受け、株の買い注文が殺到。取引開始直後に前週末比1,310円高の9,330円をつけた直後に、日経平均先物(大証)の取引を中断。

2008年(平成20年)10月16日 - 前日のニューヨーク市場のダウ平均株価が史上2番目の下げ幅(733.08ドル安)をつけ9,000ドルを再び割ったこと(終値8,577.91ドル)などを受け、株の売り注文が殺到。取引開始直後に日経平均先物(大証)の取引を中断。

 来週10月21日には、リーマン・ブラザーズのCDS債務が清算されるから、そこでも大きな変動が予測される。11月4日の米国大統領選の結果、どちらの候補が大統領になっても、ウォール街はプラスに反応してダウ平均は暴騰する可能性がある。

 その後の株価変動幅は10月のように大きくはならず減衰し、年末に向けて緩やかに下降を続けるのではないか。ダウ平均も、日経225平均もどの辺りで定常化するかは、誰も分からないだろう。

 「サーキットブレーカー」が短期間に繰り返し発動されなくなれば、<経済カタストロフィー>は終わりに近づいたと見て良いだろう。その辺りから新しいフェーズ、非アングロ・サクソン型経済体制へ向けて世界は動き出すのではないか。
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