陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

ピアノ演奏で聴く <瞳をとじて>

2009-12-17 13:28:02 | 読書・映画・音楽
 親しく付き合っているHI氏が我が家に遊びに来たので「義経焼」(ジンギスカン鍋の変形)を馳走した。不惑前後の彼は、ビールと地元赤ワイン、それに大吟醸<〆張鶴>を大いに楽しみ、私は焼酎のお湯割りでお相手をする。

 居間へ移って、カクテルを飲みながら隔意無き懇談に耽(ふけ)る。何時の間にか時が流れて、HI氏の帰宅時間となり、タクシーを呼んだ。その待ち時間の間、彼は「あのCD、最初の部分をもう一度聞かせて欲しい」と言った。

 私たちは、食後酒を味わいながら、ピアノ演奏のJ-ポップスをCDで流し聴きしていた。その一番最初に<瞳をとじて>(作曲:平井堅)があったのだ。私もこの曲が好きなので、快く応じた。



 演奏は、土橋礼佳さん(桐朋学園大学研究科修了)。
 http://www.youtube.com/watch?v=FhCMvzpn0Wc


 HI氏は、思い出深そうに「この曲、映画の『世界の中心で、愛をさけぶ』のテーマソングなんですよね」と呟く。そうね、5-6年前、若い人達にとても人気のあった映画のようですなと応じた。私はその映画を見ていなかったが、不思議に粗筋だけは知っていた。急性白血病にまつわる悲恋ストーリーだ。

 私は、「映画の最終段階で愛し合う若者二人がオーストラリア中心部の<エアーズ・ロック>へ行き、感慨に浸る時に流れる曲なんだよね」と付け加えると、HI氏はそうなんですよと言って静かに目を閉じた。

 彼は、余韻を残してタクシーで去り、見送った私はその後同じCDに入っている「雪の華」のピアノ演奏に聴き入った。
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