陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

暴慢無礼を働き続ける小沢一郎

2009-12-17 04:09:37 | 国内政治:議会と政党
 司法試験さえ合格しなかった小沢一郎が、宮内庁を憲法違反だと悪し様に罵(ののし)る。実に笑止千万なことだ。天皇陛下の「国事行為」は憲法第3条と第7条に記されているので、小沢にはその熟読玩味を勧める。外国人の拝謁は陛下なさる公的行為だが、内閣の助言を得て行う「国事行為」では無い。

 小沢は、単なる一介の衆議院議員に過ぎぬ。彼が行政に口を出し、恫喝を以って内閣を支配しようとするとは如何なる存念か?言わずもがなの話だが、それを跳ね返すことの出来ぬ鳩山<鉄面皮>首相も、哀れで惨めな存在である。こんな政治屋集団の内閣支持率が60%もあるのだから、国民の政治感覚は完全に麻痺している。

 彼は、民主党300議席で謙虚さを失い、次の句を忘れているのだろう。

 実るほど 頭(こうべ)の垂れる 稲穂かな

 国家予算を策定する際の重要ステップとして、鳩山連立政権は鳴り物入りで「仕分け作業」を導入した。そのメンバー人選にも小沢は口出しをした。だが、95兆円に及ぶ国家予算の内、僅かに1兆円弱が仕分けグループによって整理されただけで、公務員給与削減や男女機会平等の過剰施策に基く不要出費は議論もされなかった。あれは、国民への目くらましパフォーマンスと断じる由縁である。

 図に乗った小沢は、「国民の声」だとがなり立てて、予算編成に強烈な介入を行った。だらしない事に、内閣メンバーは反論もせずに萎縮し、党マニフェストを金科玉条として来た硬直姿勢は消し飛んだ。彼等には、武士道精神の欠片も持ち合わせていないのか。小沢は、平清盛や太閤秀吉を気取っているかのようにも思える。

 だが、小沢よ、当分は欲しいまま身勝手に振舞っているが良い。天は小沢の暴戻(ぼうれい)を許さず、鳩山<脱税>首相を剔抉(てっけつ)断罪し、必ずや国民を政治的覚醒(かくせい)に導くであろう。その時、小沢の政治生命は終焉する。


強まる小沢氏主導 空文化する「政府一元化」
2009.12.16 22:00

 「財務省は予算編成を『急げ、急げ』と言っているが、国民の声をちゃんと聞いてやってくれ」

 首相官邸に民主党の小沢一郎幹事長の声が響いた瞬間、陳情とりまとめにすぎなかった文書が、来年度の予算編成の方向性を決める「最終判断の文書」に格上げされた。

 首相官邸の大ホール。小沢氏ら24人を待っていたのは鳩山由紀夫首相、菅直人副総理・国家戦略担当相、藤井裕久財務相ら政府側12人。冒頭こそ和やかなムードだったが、小沢氏の怒りはすぐに明らかになった。

 小沢氏は、財務省主導で税制改正や予算編成が進められている現状に何度も強い懸念を表明。そのけんまくに政府側12人全員から笑顔が消えていた。

 重点要望の最大の特徴は「子ども手当」への所得制限導入など、マニフェストで国民に約束した内容と反する部分がある点だ。

 重点要望は「歳出削減に動く財務省にくさびを打ち込む」(周辺)ことが狙いだった。だが14日の党役員会で小沢氏は語った。

 「財源を示さないとあまりにも無責任ではないか」。重点要望は歳入面にも言及することになり、文書は、予算要望ではなく「小沢版」の予算基本方針へと変質した。

 小沢氏をイライラさせているのは、来年度予算概算要求が過去最高の95兆円超に膨らんでいるにもかかわらず、鳩山首相が歳出削減や歳入確保で、なんら英断を下していないことだ。

 気配を感じとった平野博文官房長官は16日、「これは党の要望というより国民の要望だ」と述べ、小沢氏に屈服し、全面的に受け入れる考えを示した。

 地方で要望の強い整備新幹線や高速道路整備が盛り込まれるなど「小沢氏が来年の参院選を考慮して政治判断した」(党幹部)内容になっているのも特徴だ。小沢氏本人もこの日、「選挙に勝ったから内閣が組織できているんだ」と、首相らに激しく迫った。

 民主党は政策決定の「政府への一元化」を掲げてきたが、今回の重点要望の提出で、こうした理念が空文化している現実が改めて浮き彫りになった。小沢氏の政府に対する影響力はますます強まりそうだ。

 小沢氏は16日午前、新潟県柏崎市にある田中角栄元首相の墓参りをしていた。この日は元首相の十七回忌。墓参後に小沢氏は記者団に語った。

 「先生に負けない政治家になるよう頑張りたい」

(坂井広志)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091216/stt0912162201015-n1.htm
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 各紙社説に見る天皇陛下の特... | トップ | ピアノ演奏で聴く <瞳をと... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国内政治:議会と政党」カテゴリの最新記事