陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

唱歌<冬の夜>の温もり

2012-01-05 17:16:19 | 読書・映画・音楽
 昨年暮れに襲来した「クリスマス寒波」により、当地は積雪量90cmを越えた。その後、晴天に恵まれた正月三が日を挟んで、積雪量は50cmまで減ったが、再び降雪に見舞われ、只今は80cm。

 堀炬燵で読書しながら、ガラス戸越しに庭を見ると、激しい吹雪になっていた。二重ガラスなので、風音は殆ど聞こえないが、粉雪が舞い上がる様子が面白い。「この雪降りが止んだら、そろそろ車庫の屋根から雪下ろしをしなければな」と、ぼんやり考えた。

 ふと、小学唱歌<冬の夜>を思い出した。日露戦争が終わって数年経過した明治45年に、尋常小学校3年生用に発表された歌で、作詞・作曲不詳。


冬の夜/岩崎宏美


 YouTube のマークを押すと、画面が変わって岩崎宏美さんの歌が聞けます。

<冬の夜>   明治45年(=1912) 尋常小学校唱歌


1.燈火ちかく衣縫う母は
  春の遊びの楽しさ語る
  居並ぶ子供は 指を折りつつ
  日数えて 喜び勇む
  囲炉裏火はとろとろ
  外は吹雪


2.囲炉裏の端に縄なう父は
  過ぎしいくさの手柄を語る
  居並ぶ子供は ねむさを忘れて
  耳を傾け こぶしを握る
  囲炉裏火はとろとろ
  外は吹雪


 綺麗な言葉で綴られた何とも暖かい雰囲気が漂う家族団欒の状景。100年前の日本では、子供も多く、農村ではこれが普通の姿だったようだ。父親は、日露戦争で活躍したのだろうか。

 参考までに、池田小百合 なっとく童謡・唱歌 に詳しい解説がある。
http://www.ne.jp/asahi/sayuri/home/doyobook/doyo00meiji2.htm#fuyunoyo
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