テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

中世にも科捜研?

2018-08-13 22:04:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ううッ! もうしょのォつぎはァ~」
「がるる!ぐるるがるぅ!」(←訳:虎です!雷雲が来たぁ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日もTwitterコミックを小休止して、
 じゃあちょっとショッピングにでも♪と思っていたら、
 雷と雨が午後になってドーン!と。
 こうなっては仕方ありません、
 オトナしく自宅で読書タイムを愉しむことにして、
 本日はこちらの御本を、さあ、どうぞ~!
 
  



          ―― ケルン市警 オド 3 ――



 著者は青池保子(あおいけ・やすこ)さん、2018年7月に発行されました。
 中世を背景にした人気の漫画《修道士ファルコ》シリーズからのスピンオフ、
 《ケルン市警 オド》も第3巻目となりましたね。

「むかしィむかしィのォ、どいつゥ~♪」
「ぐるるがるる!」(←訳:大都市ケルン!)

 14世紀の、ケルン――

 といっても、私たちがイメージする現代ドイツのケルンとは、
 ずいぶんと違いがあるようです。

 古代ローマの属領のひとつだった頃から
 規模の大きな町ではありましたが、
 中世になると、
 ライン川を使っての交易が栄え、
 ドイツ地方でも有数の商工業都市へと変化します。

 しかも、政治力の強さは半端じゃありません。

 13世紀末には大司教を追放し、
 自治権を獲得!

「ひえッ! ついほうゥ???」
「がるるるる!」(←訳:チカラ技だ!)

 そうして自由都市になったケルンは、
 豪商・都市貴族・富裕層からなる
 市参事会によって運営されてゆくことになりました。

 ……この参事会がね、
 つまりはクセ者なのよね。

「おかねもちィのォ、あつまりィ!」
「ぐるるるがーるー!」(←訳:トラブルメーカー!)

 お金のあるところ、トラブルはつきもの。
 ましてや、権力だの、相続だの、遺恨だの、
 怪しい要素が絡んできたら。

 オド市警の出番になっちゃう次第です。

「きょうのォ、よびだしィはァ~…わッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:大事件だよう!)

 ケルンでも最もお金持ちの部類なのでしょう、
 エフナー家が毎年主催する
 当主の誕生パーティーは
 それはもう大規模です。

 5日間ぶっ通しで、
 招待客は500人、
 40頭の牛と30頭の羊、
 50頭の豚の料理を振る舞う豪勢な宴会は、
 あんまり派手なので罰金を科せられるほど、
 でしたが……

 今年は中止?

「ふァ? ちゅゥしィ??」
「ぐる??」(←訳:なぜ??)

 中止の理由は、もちろん“事件”です。

 オド市警こと
 オドアケル・ショルツさんが出向いた先は、
 エフナー家のお屋敷。

 そこで、一族の重要人物のひとりが……!

「あわわゥ! ひじょうゥじたいィなのでスッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:オドさん助けて!)

 ネタバレになってしまうので
 これ以上は書けませんが、
 人間関係を探り、
 医学情報を参考にし、
 古資料を漁って事件解明に挑む様子は
 まさに本格サスペンスミステリ!

「あくにんッ、つかまえてェくだいィ!」
「ぐるがるるぐるるる~!」(←訳:早く続きを読みたい~!)

 オド市警の双肩が担う、ケルン市の平和は
 このまま保たれるのか――?

 読み終わるや次巻刊行が待ち遠しくなるこの御本、
 歴史マンガ好きな方々には
 激おすすめですよ。
 お盆休みはマンガだ!という活字マニアさんは、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
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