「こんにちわッ、テディちゃでス!
へいわがァ~いちばんッ!」
「がるる!ぐっるがるる!」(←訳:虎です!ずっと平和で!)
こんにちは、ネーさです。
今日は8月6日――この日付が持つ意味を、
あらためて考え、決意を促される朝を過ごしたあとは、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ぼくらは回収しない ――
著者は真門浩平(まもん・こうへい)さん、
2024年3月に発行されました。
収録されている短編5作品のうち、
『ルナティック・レトリーバー』は
東京創元社主催の第19回ミステリーズ!新人賞受賞作品です。
つまり、この御本は、著者・真門さんの
記念すべきデビュー作品集という訳ですね。
「ぱちぱちぱちィ~!」
「ぐるるぅー!」(←訳:祝デビュー!)
5作品のラインナップは、収録順に、
『街頭インタビュー』
『カエル殺し』
『追想の家』
『速水士郎を追いかけて』
『ルナティック・レトリーバー』
となっていますが――
「うむッ! やぱりィ、ここはァ~」
「がるるるぐるる!」(←訳:受賞作を御紹介!)
日食、月食、彗星や流星群の観測……
ドラマティックな天体ショーが起こる日、
好奇心に満ちた私たち人間は、
じっとしていられなくなるようです。
主人公の『ぼく』こと野口圭介(のぐち・けいすけ)さんも、
その日、午後に起こるという
部分日食を楽しみにしていました。
午前中は、寮の食堂で友人と将棋。
少し休息したら、
午後1時に集合して、
近所の公園で日食の観測がてら、
ピクニックをする予定、なんですけど……おや?
「あかないィ~??」
「ぐるるるる?」(←訳:動かないよ?)
寮の建物の1階、
物置として使われている部屋に
レジャーシートがあるから、
ピクニックに使わせてもらおう、と
扉のハンドルに手をかけた寮生のひとりが、
あれ?と首を傾げました。
ドアが、開かない。
鍵なんて無いはずなのに。
この物置にはもうひとつ、
反対側にドアがあるんだ、
そちらのドアは……と試してみても、
不思議なことに、開かないんです。
困った圭介さんたち、
話し合った末、諦めました。
部分日食のピークは午後2時、
もう時間がない!
ピクニックシートなしで公園へ急ごう!
「ひゃわわゥ! はじまりまスゥ~!」
「がるる!」(←訳:日食だ!)
近所の住民さんたちも大勢集まって、
遮光版をかざし、
賑やかにお喋りにながらの天体観測&ピクニックは
午後3時過ぎまで続きました。
その後、寮に帰り着いた圭介さんたちは、
顔を見合わせます。
そういえば、物置のドア。
なぜ開かなかったんだろう?
「あぶないィ~よかんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:不穏な気配!)
依然として開かないドアへ、
気合を入れて体当たりしたのは、アメフト部の学生さん。
そうして、
ようやく開いたドアの向こうに、
圭介さんたちが見出したのは。
「たッ、たたたッ、たいへんッでス!」
「がるるるぐるる!」(←訳:緊急事態だよう!)
鎖(とざ)された部屋で
何が起きたのか。
著者・真門さん渾身のミステリ作品は、
また同時に、
圭介さんたちの¨青春¨を描いた物語でもあります。
ほわりと甘く、
きりりと苦い、
ミステリ好きさん必読の傑作を、
皆さま、ぜひ♪
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