テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 湯へ、森へ、浄化の旅へ ~

2021-08-28 21:30:35 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ~たびィじたくゥ~!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!出発です!)

 こんにちは、ネーさです。
 8月最後の週末の読書タイムは、
 前回記事に続いて、
 《旅》がテーマですよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  


 
    ―― お一人さま 逃亡温泉 ――



 著者は加藤亜由子(かとう・あゆこ)さん、
 2021年7月に発行されました。
 『身も心も浄化する旅!』
 と副題が付されています。

 前回記事で御紹介しました
 標野凪さん著『占い日本茶カフェ《迷い猫》』は
 フィクション作品でしたが、
 こちらはノンフィクショナルな
 温泉巡りのガイドブックですよ♫

 しかも――

「おひとりィさまッ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:温泉ひとり旅!)

  あのぉ、
  同伴者はいません、
  ええ、ひとり、なんです。

 と、温泉旅館さんへ宿泊の申込みをしても、
 体よく断られてしまうことは、
 まあ珍しくはありませんよね。

 ただ、全部が全部、じゃありません。

 ひとり旅ウェルカム!
 と受け入れてくださる旅館さんもあります。

「うんうんッ♪」
「がるるる~る!」(←訳:ありがた~い!)

 加藤さんが掲げる
 《お一人さま逃亡温泉の旅》心得は、5箇条。

 心得一『がんばらない。
     誰にも気を遣わない』

 心得二『したいようにする。
     行きたくないときは、無理して行かない』

 心得三『気取らない。
     お財布にも無理はさせない』
 
 心得四『観光地は避ける。
     これ以上、人に疲れてどうする』

 心得五『温泉選びは湯質を重視。
     名湯こそ、心身を浄化してくれる』

「むむむッ! わきゃるゥ~!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:ホントその通り!)

 5つの心得をひしと抱きしめ、
 訪ね歩くは、
 絶景温泉、
 ほっこり宿温泉、
 美容温泉、
 激熱温泉、
 地元共同湯……

 あ、活字マニアとして
 ハッとさせられるのは
 読書温泉、ですね。

 群馬県の霧積(きりづみ)温泉――
 この地を一躍有名にしたのは、
 西條八十(さいじょう・やそ)さんの『帽子』です。

  『母さん、僕のあの帽子、
   どうしたでせうね?』

 という、
 魔法のような名詩……。

 それにね、
 霧積温泉の金湯(きんとう)館さんには、
 明治憲法を草案した部屋もあるんですって。

「こっちもォ、よさそうゥ!」
「がるるるぐる!」(←訳:神奈川の温泉!)

 神奈川県厚木市の、
 七沢(ななさわ)温泉。

 創業160年の老舗旅館・福元館さんは、
 かつて、或る作家さんの
 “隠れ家“でした。

 特高警察に追われ、
 29歳の若さで世を去ったそのひとは、
 小林多喜二さん。

 福元館の3代目館主さんと女将さんは、
 小林多喜二さんを長く匿い、 
 執筆活動の力添えもした
 有志家さんだったのです。

「そんなことがッ……!」
「ぐるるるっる!」(←訳:知らなかった!)

 深い山の中。
 静かな川べり。

 シュワシュワと泡立つ炭酸泉で、
 お肌と心をツルスベに。
 美味しい温泉粥で、
 お腹もホカホカに。

 ひとり旅好きな方々にも、
 温泉好きな方々にも、
 おすすめの一冊です。
 いつかお出掛けする日を夢見つつ、
 ぜひ、手に取ってみてくださいな♫
 
 

コメント
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