テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

さて、お好みのコーヒーは?

2014-12-07 21:48:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おーだーはァ、ぶらッくでッ!」
「がるる!ぐるるがるるーる!」(←訳:虎です!ボクはカプチーノ!)

 こんにちは、ネーさです。
 私はね……ってメニューからオーダーするのは
 先ずこちらの御本を読んでからにしてくださいね。
 さあ、本日の読書タイムの、始まり始まり~♪

  



       ―― 鎌倉のカフェで君を笑顔にするのが僕の仕事 ――



 著者は堀内隆志(ほりうち・たかし)さん、2014年4月に発行されました。
 鎌倉……カフェ……オーナーさんの名は堀内さん……と聞いて、
 これは、と心当たりのある活字マニアさんもおられるでしょうか。

「てんちょうゥさんでスゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:あのお店の!)

 あのお店とは、
 《カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ》。

 神奈川県の観光名所・鎌倉のガイドブックをひもとけば、
 ほら、載っていますでしょ?
 大人気のカフェ、
 とっても美味しいコーヒーを淹れてくれるカフェ《ヴィヴモン・ディモンシュ》が。

「てッぱんでスよゥ~♪」
「がるるる!」(←訳:外せない!)

 修学旅行の学生さんには
 とりわけ好評だという《ヴィヴモン・ディモンシュ》。

 著者でありオーナーの堀内さんは今までにも
 『珈琲と雑貨と音楽と』
 『コーヒーを楽しむ』等の作品を刊行しておられますが、
 この御本では、
 学生時代のさまざまな経験を機に、
 カフェを開店するに至った堀内さんの半生記――
 ビジネスの上での紆余曲折を含む
 自叙伝的エッセイが綴られています。

 映画『日曜日が待ち遠しい!』の原題を由来とする、
 《カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ》は
 ちょうど20年前に誕生しました。

「にじゅうねんまえェ、ッていうとォ~…」
「ぐるぅがるる?」(←訳:カフェ黎明期?)

 著者・堀内さんは回想します。
 渋谷の『ドゥ マゴ パリ』が登場し始めた頃、
 そして、徐々に色濃くなる不景気の影響で
 喫茶店がどんどん潰れてゆく喫茶冬の時代であった、と。

 現在ではスタバやタリーズなどチェーン店、
 個性的な和カフェ、雑貨カフェも
 珍しくありませんけれど、
 20年前だったら……
 《ヴィヴモン・ディモンシュ》は、
 まさにパイオニア=開拓者だったのでしょうか。

「なにもかもォ、はじめてェづくし?」
「がるるるぐる!」(←訳:手探りの経営!)

 僕は音楽家でも画家でもなく、
 でも何かを表現したい。

 ……人が集う場を造り出すのは、どうだろう?
 カフェという形で。

 大好きなフランスのカフェを見倣って、
 オープンしたお店へは、
 当初、来てくれる人は少なくて、
 コーヒーの淹れ方にも迷いがあって、
 思うようには行かなくて。

 しかし、《ヴィヴモン・ディモンシュ》のオムライスが
 雑誌で紹介され、一気に知名度アップ!

「おきゃくさまァ、ふえましたァ♪」
「ぐっるぅ!」(←訳:やっほぅ!)

 好機を逃さず、堀内さんは奮闘します。
 お店のあちこち、メニューに工夫を凝らし、
 独自のグッズを制作、
 お店のBGMさえも自分で発掘&プロデュース!
 
「おみせにィながれるゥ~♪」
「がるるるぐる!」(←訳:ブラジル音楽!)

 店舗を見つけ、
 メニューを開発して、
 運営し、接客し、経営規模を拡大し、
 或いは縮小し、
 自分の理想に一歩ずつ近付いてゆく――

 堀内さんの自伝とも、
 またビジネス書としても読めるエッセイ作品ですが、
 コーヒーについて書かれている箇所に
 いっちばんの熱気を感じましたよ。

「おいしそうッ♪♪」
「ぐるるるる!」(←訳:飲みたいね!)

 カフェ好きさん、
 かねてから堀内さんのファンだという御方は
 ぜひ一読を!
 根っからのコーヒー党さんにもおすすめです♪
 



 
コメント
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