テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ショコラの秘密基地?

2012-09-16 23:13:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むしむしィあッつ~いィッ!」
「がるる!ぐるるがる~る!」(←訳:虎です!サウナみた~い!)

 こんにちは、ネーさです。
 連休ド真ん中の日曜日だというのに、
 今日の東京・多摩地域は、ピーカンのち雨、雨のちまたピーカン……
 9月中旬とは思えぬ暑さでした。
 こう暑いと、溶けちゃうわよね、アレも。

「あれッ??」
「ぐるるっるがる?」(←訳:アレってどれ?)

 暑さによわくて、でも美味しくで、皆だぁ~い好きなアレ!といったら、
 ええ、チョコレート!
 本日の読書タイムは、チョコレートに関するちょっと珍しいタイプの御本を、
 さあ、どうぞ~!

  



 
               ―― チョコレートの帝国 ――



 
 著者はジョエル・G・ブレナーさん、
 原著は1999年に、画像の日本語版は2012年5月に発行されました。
 チョコレートの国のおはなし?
 まあ、それって――

「ちゃーりーとォ、ちょこれーとこうじょうッ??」
「ぐるるる・がーるぐるるがる?」(←訳:ロアルド・ダールさんの御本?)

 と思ってしまうのは、
 私たち活字マニアの本能と申しましょうか、反射神経と申しましょうか……
 いえ、でもね、違うんです。
 この御本は、ダールさんの愉快な童話シリーズ、ではありません。
 
 本屋さんの書棚に置くならば、
 『経済・産業』の分野か、
 或いは
 『伝記』『歴史』のコーナーに配架されるであろう、
 お固い、真面目な、ノンフィクション作品、なのです。

「ちょこれーとォ、さんぎょうッ??」
「がっるるぐる~??」(←訳:チョコの経済~??)

 チョコレート。

 お米や麦、
 トウモロコシ、大豆、塩……
 そういった“ヒトが生きてゆくのに欠かせない必需品”とは異なり、
 カカオ豆から作られるチョコレート製品は、
 嗜好品であり、ぜいたくな食べもの、でもあります。

 なくても困らない……はず、なんだけど、
 無いとやっぱり、さみしい!つらい!耐えられない!のが、
 甘いモノ。

「だよねェ~♪」
「がる~♪」(←訳:よね~♪」

 『マーズ社』、
 『ハーシー社』。

 チョコ好きな御方ならば、
 いいえ、チョコにさして興味がない御方も、
 この2社の名前を聞いたことがあるでしょう。

 『マーズ』の看板商品は、
 バータイプのチョコレート《マーズ》や、
 《M&Mチョコレート》。

 『ハーシー社』の看板商品は、
 板チョコや、《キス》チョコ、《ハグズ》など。

 どれも、有名な、長く、根強い人気を誇るチョコレートですよね。
 それゆえ、かえってバカにされてしまうかもしれません。
 たかがチョコレートじゃないか、と。

 ところが、たかが、ではないんです。
 著者・ブレナーさんはこう記していますよ。

  『マーズ社の年間売り上げは二百億ドル。
   ナビスコ、マクドナルド、ケロッグよりも大きい』

 これは1999年時点でのデータですが、
 『ハーシー社』の売り上げも合わせて考えると、
 チョコレート産業の規模の大きさが分かります!

「びッぐゥびじねすゥ!」
「がっるっるぐるるる!」(←訳:チョコってミラクル!)

 驚きはまだまだ続きますよ。

 世界で最も生産性・収益性の高い企業といわれる『マーズ社』さん、
 なんと!
 未上場です!
 社を所有するのは創業者のマーズ一族で、
 21世紀の今も、がっちり一族によって経営されており、
 株式公開の予定はまったく無し!

「ええええェッ??」
「がっるぐるるるっるがっる!」(←訳:フェイスブック社も真っ青!)

 これほど巨大な個人企業は、
 いったいどうやって、
 誰の手から生まれ、育っていったのでしょう?
 著者・ブレナーさんはメディア嫌いの経営者たちの素顔に迫ります。
 マーズとハーシー、
 ダールさんの《ワンカ》チョコレート工場の塀の向こうよりも奥に隠された、
 チョコレート王たちの人生、
 そして経営哲学――

 米国のチョコレート産業、
 《M&M》、
 《ハーシー ミルクチョコレート》、
 《スニッカーズ》……
 どれかにピン!と来た御方は、
 分厚い御本ですけれど、ぜひ挑戦してくださいね!
 20世紀の産業史を研究する御方にも、おすすめです!

「ちょこれーとにはァ、まだまだァ!」
「ぐるるがっるる!」(←訳:秘密がいっぱい!)


コメント
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