テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 花も実も、舞台で輝く ―

2012-09-21 23:20:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ……むむッ?
 ネーさッ、どうしたのでスかッ??」
「がるる!ぐーるるがるぐる!」(←訳:虎です!ネーさがヘンです!)

 こ、こんにちは、ネーさです。
 いやーもう、さっきからヘンな笑いが止まらなくなっちゃいました。
 実はね、ドラマ『ROMA[ローマ]』というDVD作品を拝見しましたら……
 あははははっ、なにこれ!
 古代ローマの元老院さんたちが現代英語しゃべってるー!
 ありえなーい!ヘンでしょ、ヘンだわ!と
 ドツボに嵌ってしまったんです。

「そこらへんはァ~」
「ぐるぐるがるるるぐるる!」(←訳:見て見ぬフリをしないと!)

 そうね、気を取り直し、襟を正して、
 さあ、参りましょう!
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― シェイクスピア名言集 ――


 
 著者は小田島雄志さん、1985年の第一版が、2012年2月に画像の改版が発行されました。
 東京大学名誉教授であり、
 シェイクスピアさんに関する日本での第一人者・小田島さんによる、
 《記録よろも記憶に残る》名言の数々を集めた御本です!

「よツ、めいもんくゥ!」
「ぐるがるるぐるがる!」(←訳:千両役者の決め台詞!)

 シェイクスピアさんの劇にも、
 出てきますよね、
 古代ローマの武将さんたちが。
 こちらは不思議なことに、
 あははっ、カエサルが英語しゃべってるのヘンじゃん~!とは思わず、
 ついつい内容に見入り、聞き入ってしまいます。
 他にも、例えば、
 デンマークの王子さまが英語で
 尼寺へ行け!なんて言っても、
 ヴェニスの商人さんや裁判官さんたちが
 やっぱり英語を全編でしゃべりたおしていても、
 なぜか、あんまりヘンだな~とは感じません。

 つまり、それこそが
 《名言》《名文句》のチカラ!

「しぇいくすぴあさんのォ、ちからッ??」
「ぐるがるる!」(←訳:言葉の魔力!)

 そして、役者さんの力、でもありますね。

 著者・小田島さんは、
 『ロミオとジュリエット』第二幕二場の
 有名なジュリエットの台詞について、こう記しておられます。

   ――さめた気持ちで聞くと、このセリフはこっけいにひびきかねない――

 けれど、観客すべてを魅了する素晴らしい力を持つ役者さんが、
 
 『おお、ロミオ、ロミオ、どうしてあなたはロミオなの?』

 と、囁けば……

   ――ぼくは思わず目頭を熱くした――

「あんこーるゥ! あんこーるゥッ!」
「がる!がるる!」(←訳:拍手!拍手を!)

 舞台にマジックを現出せしめる、
 劇聖シェイクスピアさんの戯曲37篇から、
 愛、美徳の教え、悪徳のささやき、
 魂の叫び、人間の真実、など
 各章のテーマに沿って選ばれた『名言』は
 もはや『格言』となったものも少なくありません。

「おわりよければァ、すべてよしィ!」
「ぐるがるるぐるるがる!」(←訳:長い夜もいつかはきっと明ける!)

 はい、それぞれ、
 『終わりよければすべてよし』
 『マクベス』
 からの引用でした。

 小田島さんは
 『名言』と、その原文(英語)、
 出典の戯曲と、その筋書きと解説、
 名言にまつわる御自身の思い出をも添え、
 戯曲初心者さんにもわかりやすく、
 《シェイクスピアの世界》を案内してくださっています。

「おもしろくてェ!」
「ぐるぐるがるっるる!」(←訳:ぐんぐん読めちゃう!)

 花も実もある虚実(うそとまこと)の名言集、
 《名文句》をお探しの方々に、おすすめです♪




 
コメント
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