テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

紙上劇場『きらきらカラフル♪伊万里焼』!

2009-09-04 21:01:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
 きょうもォ、くまにゅースッ!!」

 テディちゃ、今日は『くま♪ニュース』はお休みですよ。
 えへん、あらためまして、こんにちは、ネーさです。
 さあ、本日ご紹介いたしますのは、

「くまッ!!」(←諦めきれないようです……)
 
 ではなくて、こちらの御本を、どうぞ~!



           ―― 美の壺  伊万里焼 色絵 ――


 
 編者はNHK『美の壺』制作班の皆さん、’09年7月に発行されました。
 伊万里焼といえば、日本の代表的な焼きものの一つですね。
 この御本では、伊万里の中でも
 《色絵(いろえ)》と称される、
 華麗な彩色が施された器や壺、お皿を取り上げています。

「ふむむゥ~んッ、
 やきものォ?」

 表紙になっているのは
 『色絵菊花唐花花菱雲文菊花形鉢』
 という鉢のお写真です。
 絢爛豪華な色使い、とは
 このような御品を指して言うのでしょう。

「きらきらッ、はではでッ、でスゥ!
 あおくゥないィですよゥ~」

 青の美が冴える《染付(そめつけ)》とは
 対極……いえ、
 似て異なる顔を持つ二卵性双生児のような《色絵》の美は、
 赤!
 に尽きます。

 伊万里を劇的に変化させた
 柿右衛門さんの、赤――
 朱色がかった、
 ジャパニーズレッドです。

「ふァ~、
 ゆにーくなァ、あかッ!でスねッ」

 その朱赤の上に、
 金彩がプラスされたのは元禄時代のことでした。
 《金襴手(きんらんで)》と呼ばれるニューモードな製品は
 宮殿を飾るのにぴったりだわ~♪と、
 ヨーロッパで大ヒットをかっ飛ばします。
 
 なるほど……伊万里焼にも転換期があって、
 そこに元禄文化が影響していたんですね。
 そう思って見直してみると、
 金と赤が元禄の象徴のようにも感じられます。

「あおもォいいしィ、
 あかもォいいしィ、
 きんきらもォいいィのでス!」

 壱のツボは『温かい白が色彩を引き立てる』、
 弐のツボは『華麗な模様に元禄の華やぎ』、
 参のツボでは『食卓に柄を生かす』。
 三つのツボを押さえれば、
 難解な焼きものの世界が
 ちょこっと優しく、馴染みやすくなってきそうです。
 アート好きさんに、
 歴史好きさんにもおすすめの一冊ですよ~♪

「あッ!
 しかがァ、いるッ!」

 そうですね、《色絵》の意匠には鹿やリス、
 虎、蝶、龍、といった動物文がありますね。

「くまはァ……いないィッ?!?
 うえェ~んッ!」

 熊はおりませんが、きらきらの《色絵》本、ぜひ!  
コメント
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