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王子製紙の排水計画に抗議デモ=数千人集結、一部暴徒化も-中国江蘇省
【南通(中国江蘇省)時事】王子製紙が中国江蘇省南通市に建設した
工場の排水計画をめぐり、環境汚染を懸念する地元住民が28日、
大規模な抗議デモを展開、一部が暴徒化する騒ぎがあった。
地元当局は26日夜、計画を一時中断し住民と話し合う方針を発表したものの、
排出口を設置予定の同市啓東政府庁舎前には28日午前6時半
(日本時間同7時半)ごろから数千人の市民が集結。
「王子を打倒しろ」「ふるさとを守れ」などとシュプレヒコールを上げ、
大通りを行進した。
同8時(同9時)、暴徒化した一部の若者が庁舎内に侵入。
窓から大量の書類をばらまき、取り囲んだ市民から歓声が上がった。
また、警察車両など車18台が破壊された。
地元の化学工業団地に勤める男性(32)は「ここの発がん率は中国で一番高い。
沖で取れた魚も売れなくなった。
これ以上の汚染はごめんだ」と話した。
現場には武装警察を含め大量の警察官が投入され、市民との小競り合いも起きた。
こうした事態を受けて地元政府関係者は午前11時(同正午)すぎ、
庁舎前で群衆に対し、地元政府が排水計画の撤回を決定したと発表。
デモを中止するよう訴えた。
同計画は、工場のある南通開発区から黄海に面する啓東までの
約110キロを結ぶパイプラインを通じ海に排水するというもので、
王子製紙によると、パイプラインの建設は市当局が約束。
2010年末の工場稼働前に完成する予定がずれ込み、
第1期製紙プラント(年産能力40万トン)の廃水は現在、
浄化処理した上で長江に放流している。
(2012/07/28-13:05)
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ロンドンオリンピックの開会式は27日夕(日本時間28日午前5時)華やかにとり行われた。
今朝のテレビはロンドンオリンピックの開会式の報道で持ちきりであった。
日本のサッカーは開会式を前に男女とも勝ったので、オリンピックの話題はいやが上にも盛り上がる。
その同じ頃(2時間後)中国江蘇省では、王子製紙の排水計画に反対して、数千人規模の抗議デモがあったそうである。
この計画は、工場のある南通開発区から黄海に面する啓東までの約110キロを結ぶパイプラインを通じ海に排水するというもので、王子製紙によると、パイプラインの建設は市当局が約束したものだそうであるが、
計画が予定通り進まない為に、第1期製紙プラント(年産能力40万トン)の廃水は現在、浄化処理した上で長江に放流しているそうである。
排水の浄化処理はその気になれば出来るものを、経済性優先とかいう理由で、排水処理をせずに海に流す計画をしていたのだろう。
どこの国でも綺麗な環境や住民の生活を守る事よりも、企業の利益を優先させているようである。
ほんの一例だけれど、最近「マスコミに載らない海外記事」で取り上げられたペルーの場合、環境破壊に対する住民の抗議デモに、官憲が発砲し死者が5人出たところで政府は戒厳令を敷いたそうである。
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アメリカ企業ニューモント・マイニング社が所有している、既に南米最大の金鉱の拡張に抗議する為、何千人もの人々が集まっているカハルマカの山岳地帯で、最近、ペルー政府は非常事態を宣言した。
抗議行動参加者に対し、実弾を使用して、警察は今週だけで五人を殺害した。
ペルーのテレビで全国放映された劇的なビデオの中で、集会の自由を制限する緊急措置にもかかわらず、抗議行動参加者を激励した、元ローマカトリックの司祭マルコ・アラナを警官は激しく殴打している。最近カハルマカに行っていた、ジャーナリストのビル・ワインバーグと話をする。
"会社、ヤナコチャが鉱山の拡張を提案する度に、現地住民は団結し、道路を封鎖し、業務を停止しました" とワインバーグは語っている。
(以下略)
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会社は湖を巨大な採鉱場と鉱山廃棄物のごみ捨て場にしようとしており。
地域の水源は既に消失し始めている。
主に採掘作業の為に、流域の山々を破壊し、巨大採鉱場に変えてしまっている、という様な酷い国土の荒廃を齎す行為を、国民の命がけの反対を無視して、その国の政府が許しているのである。
日本の場合も同様で、東電福島原発事故で大勢の被災者を出したばかりだと言うのに、国民の反対を押し切って原発を事故がなかったときと同じように稼動し続けようと、政府は暗躍を続けている。
毎週金曜日首相官邸前に1万人を超える抗議の人々が参集していても、視聴者のお金で運営している視聴者の為のテレビという触れ込みのNHKでさえ、外国メディア(フランスのルモンド)からの抗議を受けるまで、首相官邸前金曜デモの事を、国民に報道していなかった(隠していた)のだから、驚くべき背信的報道姿勢である。
民放もスポンサーの意に沿った報道しかしないから、経済優先の原発推進がごり押しされようとしている。
今や世界中の民主主義を標榜する国々で似たような事が起きているらしい。
現在日本政府が入ろうとしているTPPでは、国内の法律がTPP参加国の業者の商売の邪魔をした場合は、
各国内の法律よりも業者の利益を優先するというISD条項があるから、
不幸にしてTPPに加入させられたら、ますます国民の生活無視の傾向は加速される事だろう。
各種業者が、この地球を汚し放題にしてしまおうとしているようである。
それらの業者の目的は只一つ、利潤(儲け)追求である。
儲けたお金に税金を掛けられたくない輩が、タックスヘブンと呼ばれる所得税のかからない所に蓄えたお金が2500兆ドル(約19京6000兆円)に上るそうである。
お金とは一体なんだろう?
お金は物々交換の代わりに、交換の手段として考え出されたたものだと、昔学校で習ったが・・・・・
地球環境が破壊されて、人間が住めなくなったら、取り代える物がなくなってしまい、お金の値打ちは無になってしまうのではないだろうか?
お金が金属や宝石と取り替えることが出来ても、金属や宝石は食べる事が出来ない。
衣食住の材料ががそろっている時、金や宝石も価値があるのであって、食べるものや着るものがなくなってしまったら、お金と同様に無価値となってしまうものではないだろうか?
(平家が滅んだきっかけは、その頃起きた大飢饉で、いくら銭を積んでも米を買えなくなり、民心を掴まえている事が出来なくなったためだと、書いたものを読んだが・・・・・)
要するに金銀財宝は、食べる事が出来ないない物なのである。
人間が健康に生きることが出来る食べ物を作る事が出来なくなって、地球に人類が生息できなくなったら、いくら財宝を蓄えていても、タックスヘブンはヘブンではなくなってしまうのである。
企業家が環境を荒らすような荒業でぼろ儲けを企み、儲けたお金を死蔵させるから、健全な仕事がなくなり、貧窮者が溢れるのではないだろうか?
一方では働く意欲も力もある者が、仕事がないばかりに貧窮に喘いでいるというのに、一方では天文学的な金額のお金が死蔵されてる。
企業家が地球環境を無視したぼろ儲けを企まず、又儲けを独り占めせずに、皆と分かち合っていたら(応分の税金を払っていたら)、
結局儲けたお金も値打ちを失う事なく、必要なくらいの額を蓄える事が出来るというのに!
現在の世界は総て負のスパイラルの中にある。
王子製紙も汚染水の浄化処理をして、現地の人に迷惑をかけずに、企業活動をする事を選ぶべき時ではないだろうか?
王子製紙には大勢の人々に迷惑をかけてぼろ儲けしたお金を、ギャンブルで蕩尽したり、タックスヘブンに死蔵したりする事にならないよう、生きたお金の使い方(排水の浄化)を選択してほしいものである。