ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

きょうだいでもこんなに違う・・・・・

2019年02月19日 | カンボジアの子どもの権利




きょうだいがいない私には、きょうだいってどんなものか、子どもたちを持って初めて知った。
家がひっくり返るくらいの喧嘩をしたり、くっつきまくって仲良くしてたり、不思議な関係。

↓二人で必死に勉強中、相変わらずバーが教室なのであった




日本では2年生上の子は、算数が得意で、4年生のドリルでも教科書でも、手にするとまず最後の方の問題から開いて「やってみよっ」というかんじ。
どんどんハードルを上げると、ついてくるので、教員にとっては面白い生徒だと思う。
英語クラスでは4年生だけれど、算数はトップ、英語も2番なので、5年生をスキップして6年生になりたいと主張している。
「そんなにはやく大人にならなくてもいいよ」って言ってるんだけれど・・・・。
でもクラスの勉強がつまんなかったら、かわいそうだとも思う。
親としては、複雑なのである。
すっごく甘えっ子だし、優しい子なので、もっとおっとりしててもいいんだけれど、勉強に関しては向上心が強い。



比べて下の子は、私とよく似てる。
みんなが左といえば、一人だけ右というタイプ。
じっと出来ないし、嫌なことを強要されると学校でも大声で泣きわめくそうな。
クメール語の担任から呼ばれ(2回目)、「このままだと落第です」。
落第すると、本人が自信喪失するから、英語の学校に丸一日通ってもらう方がいいかなとは考えているのだけれど。
クメール語は好きではあるようで、自分で宿題もちゃんとしてるんだけれど、実は先生に強要されているらしい(脅迫?)。
コツコツ毎日クメール語やってて、偉いなあと思う。
下の子は勉強が好きで、一人で計算の練習したり、日本語とか英語を書いたりしてる。(上の子は言われない限りまずしない)
とにかくわがままで自己主張が強くて、先生泣かせの生徒だと思う。




1年生のクメール語の担任から、知り合いのベテラン先生を家庭教師にして派遣するから、1ヶ月とりあえずその先生を雇用してみて、ダメなら別の先生にかえましょうとの提案。
毎日一時間の補修、プロを送ってくれるだけあって、すごくお高い、私もお小遣い稼ぎに誰かのところに派遣してほしい。
すごいのである、カンボジアの学校教師、仕事の斡旋までやってるのであった。(ちなみにうちの子の担任は、業務時間外はフルでアルバイトをしている)

でもこの家庭教師の先生、かなりスパルタ、バシバシビシビシ系なのである、いつまで続くか・・・・。
うちの子は、40分くらいまでは我慢できるけれど、それ以降は「嫌だー」って机の下に隠れちゃっうのである。
かわいそうかも。
クメール語のあ、い、う、え、お、を覚えるだけで、こんなに大変なんだ。
私は集中して勉強したから、1ヶ月ちょっとくらいで全部読めるようになった記憶があるけれど。


4年生にして2回目の飛び級したい兄と、1年生にしてすでに落第しそうな弟。
一生懸命やってるのが弟だけに、なんともかわいそう。

親としてはどっちも可愛いいのは同じだけれど、全然違う性格で、二人とも将来が楽しみなのである。





汚職の話

2019年02月18日 | カンボジアの子どもの権利




知り合い達が汚職とジェンダーの調査をするそうで、アドバイザリーボードに入ってほしいとの依頼。

↓メキシカンで、大好きな料理

いろんな人がいろんな依頼をしてくる。
変わった調査だなと思いつつ、調査は大好きなので、喜んで引き受けるのだ。
2017年調査では、カンボジアでは、病院がいちばんの汚職の場所で(賄賂)、次がIDなどの証明書発行。その次が学校だそう。
汚職は本当に身近にある。

↓夕方から飲むマルガリータは美味しいー



私も免許書更新のため役所に行って証明書を発行してもらわざるを得なく、大家さんについて行ってもらった。
すると、警察の偉い人?が出てきて大家が説明すると、「ふんふん、なるほど、これこれの書類をまとめて持ってきてくれたら、後で証明書を自宅まで届けますから」
と言われ、道路で待っていたトゥクまで送って笑顔で見送ってくれたのである。

?????
これまでの経験とはちょっと違う?


大家さんに、「知り合い?」って聞くと、「時々、20ドルとか50ドルとか渡してるのよ」(大家は宝石商でその関係?)



LBT調査

2019年02月17日 | カンボジアの子どもの権利


生物学的には女性だけれど、レズビアン・トランスマン・バイセクシャルの人たちを対象として、差別の調査をしてほしいという依頼がきた。
3つも仕事を抱えていて手一杯の時なのだけれど、他の仕事を捨ててもやりたいくらい面白い仕事。

↓この靴が活躍してくれそう?


しばらく性的マイノリティの調査をやってなかったので、「待ってましたー」という感じ。

叔母が亡くなって落ち込んでいたんだけれど、やりがいのある調査を依頼されて、久しぶりにものすごく盛り上がるのである。

今回は、LBTの女性たちが、自分が生まれ育った環境における家族からどういう差別を受けたかの調査。現在のパートナーとの問題は取り上げない。

打ち合わせで関係者と会ってると、以前調査に協力してくれたレズビアンのパートナーがお義父さんから殴られて家に帰られず、みんなで保護した話を聞いた。
そのレズビアンは、数年前に最後に会った時には「お父さんが怖くて本当のことがいえない、でもお母さんは知ってると思う」って言っていたのだが、まだ現在でもカミングアウトしてないそう。

↓今週は何度か通ったうどん屋、気軽に行けるので便利




「矯正」のためにレイプするというのはよく聞くので、「性暴力についても聞きたい」というと、凄まじい話を教えてくれた。
ある年配のレズビアンは、強制的に結婚させられ、妊娠させられ、子どもが欲しくないから中絶したそう。
「そんなの聞いたことない・・・・(カンボジアでの調査では読んだことない)」と言うと、「こういうつらい話をすることってまずないし、調査もないはず。だから記録してほしい」。

この話を聞かせてくれた彼女はトランスマンで、彼女は妊娠したくないんだろうか・・・と聞きたかったんだけれど聞けなかった。トランスマンであることと、生物学的に女性で妊娠したいということは相反するんだろうか共存できるんだろうか。当事者ではない私には、まだまだクエスチョンマークが多いのである。

↓プノンペンには次々新しいカフェができる・・・・打ち合わせに指定されたので行ってみた


今回調査では、8つの州を回って、80名のLBTからヒアリングして、娘を受け入れるようになった10名の保護者にもインタビューして、10くらいの民間団体や政府関係者に意見を聞く予定。
地方はほとんど調査員に行ってもらうんだけれど、私もできる限り当事者の話を聞きたい。

まだ2月なのに、2019年で一番面白い調査になるかな?









プリベインとスバイリエンでの調査

2019年02月16日 | カンボジアの子どもの権利






プリベインとスバイリエンで、人身取引の調査。
12月にもプリベインで調査したのだけれど、また偶然別の団体の仕事で別の地区の調査を実施。

とは言っても、私は子どもがいて出張するのがちょっと難しかったので、調査員たちにだけ行ってもらった。

↓インタビューツールをテスト中


人身取引といっても、労働搾取につながる安全でない移住を予防するのが目的の事業評価の調査。


↓すっかりお気に入りのチーズトースト、毎晩のように食べてる


郡レベルの警察が、「パレルモ協定が・・・」って発言もしていたらしいくらい成果が上がっている研修の評価。
現場でいい情報を取ってきてくれるといいな。






2019年バレンタインデー

2019年02月15日 | カンボジアの子どもの権利


2000年ごろから友達のソプラーチ、プノンペンポストに定期的に記事を書いてる有名人。
当時すでに22−23歳だったのに、お家に遊びに行くと、スラム地区にある6畳くらいの部屋に4畳くらい分のベットを置いて生活していて(そういえば台所はどこだったんだろう・・・)、そのベットでお母さんと二人で寝てるって言われて、相当ひっくり返りそうになりそうなくらいびっくりしたのである。貧しいからスペースがないとは言っても、成人した男性が母親と一緒に寝てるって流石にまずいだろう。
その彼も結婚して三人の子持ち、電話がかかってきて、「大きくなった??」ってお互い情報交換したのである。あのマザコンがちゃんと父親になるんだから、うちの子達も大丈夫だろう。

今年も、バレンタインデーの意識調査を実施したと連絡くれた。

https://soprach.com/love-and-sexual-relationships-a-decade-later-wealthier-young-people-regarding-valentines-day/

前回と比較すると、若者にとってはバレンタインデーが普通の日となってきているのがわかるデータがあって、なかなか面白い。
他方、バレンタインデーにプレゼントを買う人の割合は2倍に増えていて、資本主義化というのかマテリアリズムが進んでいるのがよくわかる。

↓バレンタインデー、大儲けするのはゲストハウスで、レストランとかは通常通りかな?


2019年のバレンタインデー、とっても悲しい知らせは、小さい頃から可愛がってくれていた叔母が急死したこと。
本来なら告別式にだけでも帰国したいんだけれど、子供を見てくれそうな人がいなくて諦め・・・・、息子たちと三人でお葬式するしかないかな。




家の掃除をしてくれているお手伝いさんは、中華正月中にお父様が亡くなって、家とか土地とかの財産をすべて「義理の息子」としてお父さんの世話をしてくれていた人に相続されてしまったそう。
遺留分とか、知らないんだろうな・・・弁護士紹介しようかといったんだけれど、もういい、とのこと。

バレンタインデー、夜の講義に参加してくれたのは3−4割の学生のみ・・・みんなどこに行ったんだろう?