Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその381: Miles Davis (part xx)

2008-12-28 23:30:58 | Weblog
今日は我がバンドButzmetz LingerieZの年内最後のリハーサル&忘年会があった。いくつか新曲の合わせをやってから飲みとなり、その折Miles Davisの話題になった。

飲み会の席において、新ドラマー、K.I.さんは日本の現在のジャズシーンの停滞を非常に憂えておられた。たまにジャムセッションなどに行っても、蚊の鳴くような静かな音を要求され、少しでも爆音を出そうものならピアニストからにらまれる。それは私もうなづけるところがあり、日本のジャムセッションの場で求められるのは大抵ビ・バップ・フレーズの塊=Be Bop Languageなのだ。これを完全に身につけるにはそれなりの時間がかかるのも事実ではあるが、正直いってこれらの音楽表現は半世紀前に隆盛を極めたものであり、今の時代からみれば「時代遅れ」感があるのは否めないだろう。そこで、賛否両論はあるのかもしれないが、結果的にエポックメーキングな音を提供し続けたマイルスのような存在が現代にはいない、という結論になった。

というわけで、前振りが長くなったがMiles. プレイヤーとしても演出家としても、このような人は後にも先にも現れないかもしれないな。この音楽ネタでも何度か取り上げているし、選曲には悩むところではあるが、私が一番好きなアルバム"We want Miles"に収録された"Jean Pierre"というナンバー。有名な85年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルでの演奏。テーマが同じというだけで、実際の演奏はアルバム・バージョンとは全く違う。このようなアメーバのように変化を続けられるのがジャズの醍醐味であるはずなのだ。マイルスが今の時代に生きていたとすれば、ジャズ・ミュージシャンを名乗る連中の演奏を聞いて鼻で笑うかもしれないね。

(Butzmetz社長)