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時代を越えるもの




アンティーク。

和洋エスニック、その範疇に入らないもの...大好きだ。


使い捨てという観念がなかった時代に作られたものは、当然丈夫で長持ちするように工夫がされている上、長持ちさせるためにこそ素材もいい。
あらゆる様式のスピリットを手にとって鑑賞することができるなんてなんという贅沢。



さて、1964年に製作されたものだから厳密に言えばアンティークにはならないが、少なくともわたしよりも年寄りの勉強机がわが家にやってきた。

娘の通う学校が教室で使う勉強机の買い換えをしており、夏休み前、旧い机の里親希望者を募ったのだ。

40年以上使われていた机にはインク壷を入れる場所があり、机の面は上方にパカッと開き、本やノートを納められるようになっている。イスは机に一体化している(これはわたしの目から見ると難である)。

わたしが子どもの頃はこういうタイプの机はすでに姿を消していた。でも「懐かしい」と思って下さる方もいらっしゃるかも。

傷はたくさんあるものの、まだまだしっかりしていて、これから何十年だって現役で通りそうだ。



9月から1年生の娘にどんな学習机を買うか、かなり長い間お店をいろいろ見て回った。
多くのものは、かわいらしくカラフルで使いやすそうだけれど使い捨てを前提にしたようなモノだったり、書斎に置くような子どもには少しシンプルすぎるデザインだったり、反対に子どもウケを狙いすぎたデザインだったり、なかなかこれと思うものがなかったのだ。

だから学校で里親募集の告知あったときは即決。こういうものやことにセンチメンタルな価値を見いだす夫も賛成であった。

インテリアも身の回りのモノも使い捨て派ではなく、よいものを手入れして長く使いたいわたしにとっては、うれしい買物になった。
学校側も大量の机を廃棄にしないことは教育的であるし、また経済的に潤う(ちなみに一机につき125ユーロ)。


様子を見て、娘の部屋の色にマッチするエクリュに塗り替えよう(てもらおう)かな。


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