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もっこす亭の生きざま日誌

 「自然と人・人と人」の“いいかげん・いいあんばい”な生き方を求めています。

妻の闘病記 19

2011-04-25 12:45:41 | Weblog
  昨日午前、タカを施設に迎えに行き妻の病院へ。
 お昼ころ到着。ベッドの横に付き添いようのマットが敷いてある。
 看護師に訊くと、一度落っこちたのでので転落してもけがをしないためなのだそうだ。
 
 表情は暗い。(腰ベルトで体を思うように動かせないから・・・)
 タカの表情も硬い。
 起こしてくれと頼むので起こしてやると、タカと顔を合わせることができてやわらいだ。
 
 昼食が届いていたので食べさせる。
 最初食べたがらなかったが、同室の妹さんを見舞いに来ていたSさんがうまく声をかけてくれたのでうまく食べさせることができた。おかゆを半分残しただけだった。

 タカには買ってきた弁当を食べさせる。
 その間に申し入れておいた主治医との面会について訪ねると、手術中とのこと。

 それで看護師を廊下に呼んで、まだ開かない右目のことについて話をする。
 「診断書にも書いてない。もし失明だったら、本人にとっては大問題である」と。
 眼科医の所見も書くべきだと診断書を渡すと「わかりました。伝えます」と受け取った。

 3時を過ぎて、いとこで歯科技工士のT君が、福島市から妻の入れ歯の調整にきてくれた。
 「歯科医の中には、分からない先生もいるんだ」と言いながら持ってきた機器で直した。
 妻の顔に笑顔がもどった。

 T君の話から。
 『実は明け方まで仕事をしていたんです。震災で治療できなかった人たちがやっと治療を受けられるようになって、どっと注文がきたんです・・・
 歯医者さんたちは、亡くなった人たちの身元確認にかり出されているが、この時期になれば目玉も頬もなくなっていて顔を見ても分からない。カルテも流されて照合もできない。
 山元町に入る先生についていったが、なんにもなかった。腐敗臭がすごかった。』と。