俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

紅葉散る

2022-11-25 | 俳句・冬・植物

 

 

山門を入ればすなはち散紅葉

 

 

 

 

 

 

野山を彩った紅葉は冬に入ると散るいっぽうである。

 

 

 

 

 

 

盛りを過ぎた紅葉の葉は、冷たい風雨に晒されて散る。

 

 

 

 

 

 

しかし、その散り敷いた紅葉もまた美しい。

 

 

 

 

 

 

禅寺の山門を入ると、すぐそこに紅葉が散っていた。

 

 

 

 

 

色留めをりぬ水面の散紅葉

 

 

 

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冬蔦

2022-11-24 | 俳句・冬・植物

 

 

冬蔦や寺領の裏の用水路

 

 

 

 

 

 

ウコギ科の常緑蔓性木本。

山野に自生する。

 

 

 

 

 

 

枝は樹上、岩の上をはい、気根を出して固着する。

 

 

 

 

 

 

葉は卵形で光沢があり、三裂、五裂することもある。

一般には「木蔦」というが、俳句では、冬も青々としているとことから「冬蔦」という。

 

 

 

 

 

 

寺の森の裏に用水路が走っている。

そのほとりの木に冬蔦が青々と巻きついていた。

 

 

 

 

 

青蔦と夕日に染まり佇みぬ

 

 

 

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大根

2022-11-23 | 俳句・冬・植物

 

 

辻仏前の大根畑かな

 

 

 

 

 

 

アブラナ科の二年草。

中央アジア原産とされる。

 

 

 

 

 

 

初秋に種を蒔き、冬期に収穫する。

主に地下の白い長大な根を食べるが、葉も食べられる。

 

 

 

 

 

 

生産地名により品種が表され、練馬大根、聖護院大根、桜島大根などが有名。

煮物、おでん、風呂吹き、酢の物、大根おろし、漬物など料理の用途に応じて用いられる。

 

 

 

 

 

 

十字路に石仏が祀られていた。

その前に大根畑があり、大根が抜けるほど成長していた。

 

 

 

 

 

煮大根夜雨の降つてきたりけり

 

 

 

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冬紅葉

2022-11-22 | 俳句・冬・植物

 

 

半僧坊脇ひと本の冬紅葉

 

 

 

 

 

 

冬になっても見られる紅葉をいう。

 

 

 

 

 

 

昔と違い、近年は地球温暖化のため、北国や山は秋に紅葉が見られるが、平地は冬に入らないと紅葉しない。

 

 

 

 

 

 

従って、従来は、冬紅葉は秋の艶やかさが消えて残っている紅葉の趣があったが、現在では十一月~十二月上旬が最も美しい時期となっている。

 

 

 

 

 

 

埼玉県新座市にある名刹平林寺を訪れた。

紅葉の寺としても有名で、この時季は訪れる人も多い。

山門を入って左手に行くと、半僧坊感応殿がある。

その脇に立つ一本の楓の紅葉が殊に美しく、日を受けて真っ赤になっていた。

 

 

 

 

 

冬紅葉ひとに倣ひてあふぎけり

 

 

 

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2022-11-21 | 俳句・冬・植物

 

 

媼ゐてほまち畑の葱ならむ

 

 

 

 

 

 

ユリ科の多年草。

中国またはシベリア・アルタイル地方原産とされる。

 

 

 

 

 

 

葉鞘の白い部分を食べる「根深葱」と緑色の部分を食べる「葉葱」がある。

 

 

 

 

 

 

前者には群馬県の太くて白い「下仁田葱」があり、後者には京都の「九条葱」がある。

 

 

 

 

 

 

媼がいるところを見ると、一畝の葱はほまち畑の葱だろうと思った。

 

 

 

 

 

夕空の茜色なり葱畑

 

 

 

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