村上龍の「オールド・テロリスト」を読み終えました。
不思議な作品です。大半が主人公の心の中の描写ですが、それでも、この先どうなるんだろうと、読み進めたくなります。途中、少しも飽くことなく、最後まで面白さが続きました。
主人公は、どうしようもなく情けないのですが、妙に感情移入し、頑張れ!!と応援したくなります。多分、彼は、我々が持っている弱さの象徴なのでしょう。作者は、それを受け入れ、無骨に無様に、でも頑張って生きている人へ、それで良いんだよ、と言ってくれるような気がしました。
一方、残虐なオールド・テロリストたちは、極悪にも関わらず凛としていて、妙な憧れを感じます。彼等は、年老いても凛と生きる人々たちの象徴なのでしょう。テロはいけないにしても、社会の不正に怒りを持ち続け、矍鑠(かくしゃく)と生きる人達への賛美があるように感じました。自分も、そういう風に老いて行きたいものです。
不思議な作品です。大半が主人公の心の中の描写ですが、それでも、この先どうなるんだろうと、読み進めたくなります。途中、少しも飽くことなく、最後まで面白さが続きました。
主人公は、どうしようもなく情けないのですが、妙に感情移入し、頑張れ!!と応援したくなります。多分、彼は、我々が持っている弱さの象徴なのでしょう。作者は、それを受け入れ、無骨に無様に、でも頑張って生きている人へ、それで良いんだよ、と言ってくれるような気がしました。
一方、残虐なオールド・テロリストたちは、極悪にも関わらず凛としていて、妙な憧れを感じます。彼等は、年老いても凛と生きる人々たちの象徴なのでしょう。テロはいけないにしても、社会の不正に怒りを持ち続け、矍鑠(かくしゃく)と生きる人達への賛美があるように感じました。自分も、そういう風に老いて行きたいものです。