山羊のひとり言

気が向いたら、コメント(匿名)でひとり言にひと言を

「冷血」と日本

2006-09-28 23:24:39 | 本と雑誌

カポーティの「冷血」を読み始めて、面白いことに気が付きました。まだ、導入部分なのですが、日本のことについて、随分触れられています。もちろん、これは実際にあった事件を忠実に描いているのですから、確かに、被害者・加害者の周辺に、日本関連のことがあったのは事実でしょう。
でも、被害者の知人に日系人がいることも、加害者が横浜にいたことも、事実であっても、取り上げなくても良い事実でもあります。そこには、意図か無意識かカポーティの「思い」があるようです。
彼は、昭和34年ごろの日本に、憧れがあったようですね。我々にとっても良い時代の日本。日本を訪れたカポーティが会った、三島由紀夫にも、ナイーブだと評された彼が、憧憬を持つのも不思議ではないのかもしれません。


冷血

2006-09-27 00:00:14 | 本と雑誌

カポーティの「冷血」を読み始めました。原文なのか訳本の為なのか、決して平易な文章とは言えませんが、含蓄のある文章で、深みがあります。(読みやすくはありませんが・・・・)。また、クラッター一家4人惨殺という事実に対し、導入部分は、そのクラッター家の日常を、淡々と描くにとどめており、必ずしも、エンターテーメント性があるとは言い難い、といえます。

まだ、この「冷血」のイントロ部分しか読んでいないので、全体を評価出来ませんが、期待できる作品であることは間違いないようです。


トルーマン・カポーティ

2006-09-25 15:58:46 | 本と雑誌

近日公開予定の「カポーティ」の予告編を見て、カポーティのことが知りたくなり、いろいろ調べてみました。
とても、ユニークな人物だったようです。幼少時は、人に預けられて育ったようですが、その経緯も特異だったようです。また、ゲイであることをカミングアウトした先駆者でもあるようです。
そんな彼が、5年も掛けた書いた、ドキュメント作品「冷血」を、是非読んでみたくなりました。一種の天才が、凶悪な犯罪(人間の悪)というものを、どういう視点で、見つめたのか、とても興味があります。


フラガール

2006-09-24 19:56:35 | 映画

映画「フラガール」を見てきました。今年見た中で、最高の映画でした。感動の映画です。実話をベースにした、サクセスストーリー自体も面白いのですが、何と言っても、フラダンスのシーンが素晴らしい。頑張っている役者達の心意気が、そのまま画面から伝わり、元気がもらえる映画です。南海キャンディーズの静ちゃんが好演。主演の、松雪泰子・蒼井優の存在感、助演の富司純子の迫力、絶対、見て損の無い映画です。お奨めです。


本格ミステリー

2006-09-23 18:19:03 | 本と雑誌

今、有栖川有栖を読んでいます。いわゆる、本格ミステリーです。綾辻行人や島田荘司氏等が同じカテゴリーの作者です。ミステリー好きの管理人としては、当然、歓迎すべき作家なのですが、どうも、ちょっと違うのです。確かに、謎解きは面白いのですが、力点がそこに置かれるためか、小説としての面白さが、どこか希薄です。ちょっと残念です。