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吉村昭の本

2023-12-11 07:05:56 | 読書


私は、吉村昭の本が大好きです。
彼の本質は、ドキュメンタリー(真実)を書く本です。





最初に読んだ本が何だったか覚えていませんが、
多分、この辺りではないかと思います。
私もそういった大きな事件、事故の類にとても興味を魅かれるからです。

しかし、既に捨ててしまった本(と言っても全部が文庫本)も多く、



最近になって、熊嵐という本を買い直しました。
110年も前のこの大事件を再び読み直したいという衝動が抑えられなかったのです。



「海の史劇」
これは1905年、日露戦争の最終章に起こった有名な日本海海戦を書いた本です。



この日本海海戦を体験し、捕虜となって行きぬいた、
ノビコフ・プリボイ氏が書いたのが「バルチック艦隊の壊滅」
これは原題は「ツシマ」で、現在は改訂版として販売されています。
この日本人とロシア人の書いたドキュメンタリー本は、
何回も読み直し、手垢で汚れまくっています。
真実を描いた本というのは、もう実に堪らなく心を揺さぶるのです。
その場で生死を彷徨う現実から身を避ける事は不可能です。
そういった中を必死に生き抜いた人達の壮絶なドラマ。
それが読む人の心を激しく突き上げるのです、そこがドキュメンタリーの凄さです。

「三陸海岸大津波」で、
吉村氏は津波被害の大きさ、多さで有名な町、
岩手県田老町を訪れ、万里の長城と言われ、海外からの視察者も多数訪れる、
巨大な防潮堤を視察に行ってます。
氏は2006年に亡くなられているので、2011年の東日本大震災を知らないままでした。
あの巨大で眼前にそそり立つ防潮堤を津波は軽々と乗り越え、
田老町が甚大な被害を受けたのを知ったら、吉村氏は何と思うのでしょう?

「戦艦武蔵」「高熱隧道」「陸奥爆沈」「漂流」「破船」「破獄」「大本営が震えた日」
「ポーツマスの旗」「桜田門外の変」「アメリカ彦蔵」「生麦事件」「島抜け」
読んだ本、まだ読んでいない本。
吉村昭ワールドからは抜けられない。



東京、荒川出身の吉村昭氏を記念して、
2017年に、吉村昭記念文学館が開館したとのこと。
私はまだ行った事がないので、そのうち行ってみようかと思っています。



名誉館長は吉村氏の妻であり、小説家でもある、
津村節子氏が務められているそうです。
都電の荒川2丁目駅が最寄り駅だそうで、毎月第3木曜日がお休みです。


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