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プライベートライアン

2023-09-30 06:17:13 | 映画


「プライベートライアン」という戦争映画を観ました。
1998年のアメリカ映画です。
戦争映画だったら全部を観たい私が、DVDを買ったのはかなり以前でした。
一回観たのですが、それほど強い印象になかったで、最近再び観なおしたのです。
何か気にかかる点があったみたいです。

DVDは2枚組で、一枚目は映画の本編ですが、
2枚目を今回初めて観たら、この映画の監督が、
あのスティーブン・スピルバーグだと知りました。

スピルバーグ監督というと、1971年の「激突」が思い出されます。
普通の人が、大きなトラックに感じる圧迫感、恐怖心を大袈裟に描いた秀作でした。
また、私がコンピューターグラフィック(CG)の進歩に驚愕した、
恐竜映画「ジュラシックパーク」も彼の作品でしたね。

時は1944年6月。敗色がいよいよ迫ってきたドイツ軍。
連合軍は200万人という空前の兵を、フランスのノルマンディー海岸に上陸させます。
まさに(史上最大の作戦)です。
そこで、ある兵士2人、他の前線で1人の合計3人の兵士が戦死しました。
彼等3人は実は兄弟だったのです。

アメリカ本土の陸(海)軍本部事務局(とでもいうのか)の、
ある女性職員が、ふと彼等3人の戦死報告書を手にして、ある事に気づいたのでした。
ライアンという姓、出身地が同じ・・・
この3人は兄弟ではないのだろうか?

そして、彼等3人以外にもう一人の末弟も最前線のノルマンディーに行った事を知ります。
女性職員は顔色を変えて、上司にその旨を伝えます。
上司も「これは放ってはおけない」と最上部に報告。
そして陸(海)軍最高指揮官に届いた報告に、司令官は急遽、緊急命令を発しました。
「この二等兵を探し出して本国に帰還させろ」
兄弟4人全員戦死などという悲しい思いを、母親にさせてはならない、という決断。

ノルマンディーに行った兵士、200万人の中から彼を探し出す・・・
それは砂の中の一本の針を探す様なものです。

海軍省から、ライアン二等兵の実家に兄弟3人の戦死を伝える為に、
軍の高官を乗せた車が向かいます。
実家で彼等の母親が台所で洗い物をしていました。
そして窓越しに近づいてくる車を見た母親は、事態を悟るのです。
それは彼女にすれば、気が狂いそうな報告である事を知ったのです。
玄関先の床に彼女は、もう立っている事も出来ずにへたり込んでしまいました。
(このシーンは言葉はありませんが、とても印象的なシーンでした)

やっと探し出したライアン二等兵は、
兄弟全員の死を受け入れるしかありません、・・が、
彼は共に戦ってきた仲間達を見捨てて自分だけが本国送還される幸運を拒否します。

ライアン二等兵は、母親を悲しませるか、喜ばせるか?

いい映画でした。
これは実話とは違うみたいなんですが、
これと同じ様な事が、実際に存在したのです。
アメリカ軍というのは、これほどまで人間的に優れた軍隊だったのですね。
日本軍のあまりに非人間的な、組織ありきの、下らない軍隊とは全然違います。
本当に旧日本軍の下らなさ、馬鹿々々しさには呆れるばかりです。

ただ、アメリカ軍であれ、日本軍であれ、
私達が今、こうして平和に生きていられるのも、
彼等兵士達が(お国の為に)と戦ってくれたから、
己の命をかけて戦争をしてくれた為にある、という事は忘れてはならないと思います。

戦争がいい悪いとかの話ではなく、
ただ、一生懸命に、生きよう生きようとだけ思って戦ってくれた。
それがこんにちの私達の原点だと、私はそう思いたい。




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