河童の歌声

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短歌・俳句・川柳

2023-02-17 07:25:40 | 日記


現在放送中のNHK朝ドラ「舞い上がれ」は時間があれば観ています。
ヒロインは岩倉舞という名の(福原遥)女性パイロット志願の乙女でしたが、
家庭事情により断念、現在は父親が起こした小さな会社を、
父親亡き後、母と一緒に支えています。

さて、そのヒロインには幼馴染の(これからヒロインと恋におちるのかも知れない)
梅津貴司(赤楚衛二・あかそえいじ)という短歌作家が登場します。
(この読めない名字、赤楚衛二の実の父親という方は、
大学の学長であり、言語学者だという事です)
だから短歌作家という役柄を演じているのは、単なる偶然でしょうが、
私は個人的に、短歌・俳句といった世界に少し興味を感じるのです。

というのは、私の母親が生前そういった世界が好きであったらしく、
また文章を書く事も好きで、それが故に新聞社の投稿に当選し、
当選祝いとして沖縄旅行に招待されたりしていたのです。
昔、母の書いた短歌・俳句を読んだような記憶は少しあるのですが、
勿論、どういった内容であったかは覚えていません。

私に母からの遺伝があったのかどうか?
社内で行われた標語募集に2度、当選し商品を貰った事がありました。
そういった標語というのは、如何に審査員の心を揺さぶるかであり、
彼等が「こういった言葉には弱いんだよな」という言葉を散りばめると受かるのです。

写真にハマった若い頃、
下町の公園(あれは、清澄庭園だったか?)に独りで行きました。
そこに俳句クラブ(きっとそんなサークルだったんでしょう)の人達が来ていて、
庭園内で俳句を詠む事を楽しんでいました。
何がきっかけでそうなったのかは覚えていないのですが、
私がある方の俳句に「この言葉はこう書き直した方がいいのでは」と言ったのです。
そうしたら皆さんがビックリして急に私を師と仰ぐ感じになってしまい、
「私の句はどうでしょうか?」と言い出し始めたのです。
ビックリしたのは私の方でした。ホントあれにはビックリしました。
這々の体で逃げ出しました。

平安貴族といった方々、あるいは戦国時代、江戸時代、
短歌の巧い下手は、かなり重要視されました。
確かに、巧い短歌は後世まで残り、その人物まで褒め称えられる感がありますから。

しかし、私は短歌・俳句、あるいは川柳といった世界に、
ある種のわだかまりを、いつも感じているのです。
つまり「男らしくない、女々しい」といった・・・
男だったら、そんな女々しい事などせずに、もっと凛々しい世界があるだろう。
そういった思いから抜けられないのです。
だから、短歌、俳句、川柳を真面目に考えようとしたくないのです。
きっとやれば、そういった偏見は無くなるのかも知れないと思いながら、
自分は、もっと男らしい事にうつつを抜かしていたと思うのです。

しかし、小説。
和歌・俳句・川柳と同じ、言葉を操る世界なれど、
その世界の素晴らしさったらありません。
どうしたらこんなにも素晴らしい世界を作り上げる事ができるのか?
こんなにまで人々の心を揺さぶる事ができるのか?
それを読んだ感動は、その人の心に一生の感動を与え続け、
その人の行動、言動に一生の支えにもなるパワーを与える。
そんな途方もない世界を、たった独りの人間が作り上げる事ができる小説。
あまりの次元の差に、嫉妬する前に、ただただひれ伏してしまいます。

同じ事は、音楽の世界にも共通して言える事ですね。
素晴らしい音楽、歌は自分の人生に一生の(想い)を与えてくれます。



コメント
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