私の町 吉備津

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鴨越用水

2010-01-25 11:05:00 | Weblog
 上道郡史によると、倉安川・祇園用水の他に、永忠が開鑿した用水には、このほかに鴨越用水があります。

 この用水は西大寺久保(旧雄神村)の鴨越の一の口から吉井川の水を取り入れ、原を通り西大寺の中を流れ金岡・金田を通り九蟠に入るものと、久保から浅越に至る二つの用水が造られたのです。

 このような数々の業績を残した津田永忠でしたが、章政侯は其の碑文に曰く、

 「・・・今君之功業如此 而無一書片碑以表于世 豈非可恨乎 皆曰然将建碑・・・・」
 と。

 要するに、永忠の功績はこのようにいっぱいにあるのですが、如何せん、其の功績を記した1書も一碑もありません。それは大変に残念である。だから、この碑を立てることになったのだというのです。

 このように永忠の業績を訪ねてみますと、政治・経済は勿論の事、社会福祉、土木建築、教育・文化と、あらゆる分野に渡ったて、これが一人の人間がやった事業であるかと、驚くほどの才能を発揮して、岡山藩池田光政・綱政侯二君主に使え、藩の繁栄に寄与したことが分かります。まさに、永忠は、当時の、スーパースター的な存在だったのです。
 
 そのような永忠でしたが、その業績は、何故だかわ分かりませんが、あまり人々の間には知られてはいなかったのです。それを明らかにすべく、章政侯が、此の碑文を書いて、岡山県民一般に広く知らしめたのです。明治19年、永忠の死より180年後の事でした。

 現在では、此の永忠の、後楽園・閑谷学校・倉安川などを含めた数々の業績を「世界遺産に」という運動も起こっています。是非、実現してもらいたいものです。 

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