正岡子規の[歌よみに与える書」に付いて書いているのですが、こんなに古今集を<みそくそに、ぼろんちょうに>ろくでもない本だと、けなしている人は、この人の外にはなかろうと思うのですが。この「ぼろんちょ」と云うのは、「ぼろくそ」をもっと最高にけなして言う時に使う備中方言です。
まあ、この正岡子規、のこの「ぼろんちょ」が、また、とても堪らんのだと云う人もいるかもしれませんが、それはそうとして、この中にある「糟糠」「佶屈」「讒謗」とか等やたらと小難しい言葉が多く読みずらいこともあるのですが、佶屈な書物であることには間違いありません。
*佶屈(キツクツ)=文章・言葉がごつごつして理解しがたい事
中でも、古今集は「駄洒落か理屈っぽいかでつまらない歌です」と、堂々と言い切っております。その辛辣さには驚かされると云うより、あきれかえって久しぶりに「歌よみに与える書」に目を通しています。
このような誠に激しい辛辣な批判に対して、本人子規自身は「讒謗罵詈礼を知らぬ者と思う人があるべけれど実際なれば致方無之候」と書いています。「本当だからしたかないだろう」と云うのです。これもまこと我田引水的な主観論で、謗りは免れないのではないかと思ったりもしていますがどうでしょうか。
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