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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

魔法の言葉

2021年11月16日 | 環境システム科
コロナで入場者数や営業時間の制限措置がとられていた
東京ディズニーランドですが、緊急事態宣言が解除され
11月から徐々に平常に戻ってきました。
パレードも再開されたので人気のキャラクターに会おうと
夢の国は、たくさんのお客様で溢れているようです。
さてここに見えるのはスノーホワイト。白雪姫と小人たちです。
でも東京ディズニーランドではありません。
なんと環境システム科の本拠地である施設園芸実験室前の花壇。
葉牡丹と一緒にかわいいキャラクラーが飾られているのです。
ディズニーランドは園芸を学ぶ人にとって最高のお手本。
見事な植栽や管理を学ぼうと関東の農業高校では見学に行くそうです。
そういえば名農農業クラブでは、かつて毎年のようにディズニーランドに
行っていました。それは農業クラブ全国大会の帰り。
日本中どこで行われてもバスをチャーターして大会に乗り込んでいた頃、
時間調整のためと休み返上で頑張った選手たちを労うために
帰路の途中、毎年寄って半日ほど楽しんでいました。
今は新幹線ができたので立ち寄ることはなくなったと思いますが
「頑張ってディズニーに行こう」というスローガンは
当時、みんなのモチベーションを高める魔法の言葉でした。
この花壇はディズニーのような夢の花壇ではありませんが、
キャラクターがあるだけで間もなく来るクリスマスを感じます。
例年であれば11月には初雪。先日、ラニーニャ現象が発生したという
発表もありました。ラニーニャになると大雪の可能性が大。
北国に住む人にとっては空模様が気になる季節になりました。
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いつかどこかで役に立つ

2021年11月15日 | 研究
先日から始まったトマトの水耕栽培。
いつもと違うところがあります。それがこの白い箱。
コンセントとプラグの間に入っている四角い装置です。
これは通称エコチェッカー。
使用電力、電気料などがわかる簡易装置です。
さらに二酸化炭素排出量もわかるのというおまけもついています。
寒い冬。ストーブで部屋を暖めるのではなく、
水耕栽培の養液だけを露天風呂のように暖めたら
栽培できるのかという好奇心だけで取り組んでいますが、
別の視点がエネルギー。植物工場では
栽培室をエアコンで常に栽培適温を維持します。
また温室ではボイラーを炊いて温めるのが普通です。
この馴化温室だって壊れていますが暖房装置がついています。
部屋全体を暖めるのと養液だけを暖めるのでは
電気料金や二酸化炭素排出量がどのように違うのでしょう。
現在、石油の高騰で施設栽培はピンチです。
さらに地球温暖化対策として二酸化炭素の排出削減にも
本気に取り組まなければならない事態になっています。
小さい実験ですが、フローラハンターズの好奇心が
解決のヒントになればと取り組んでいます。


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真打登場

2021年11月15日 | 園芸科学科
ここは名久井農業高校が誇る果樹園。
第1農場といわれる馬淵川のほとりにある広大な農場です。
ご覧ください。たくさんのリンゴがたわわに実っています。
これは晩生のふじ。日本が世界に誇る最高品種です。
なぜなら甘みと酸味のバランスが絶妙。誰もがおいしく感じます。
さらに保存性も高いという農家にとってもありがたい特性があります。
今、青森県はこのふじの収穫が始まっています。
最初に収穫されるのは無袋のふじ。通称サンふじです。
この後、袋を被せて育てた有袋のふじが収穫されますが
同じふじでも栽培法で特徴が大きく変わります。
サンふじは光をたくさん浴びるため色が赤黒くなりますが
甘く蜜が入ることもあります。美味しいさを求めるならサンふじです。
しかし有袋は鮮やかな真っ赤が特徴。美しさを求めるならこちらです。
では保存性はどちらが高いのでしょう。こちらは有袋に軍配。
有袋は無袋より未熟なので貯蔵庫で追熟させながら
夏まで出荷することができます。
その昔、害虫の大発生から果実を守るために考えられた有袋栽培ですが
色づきと保存性を高める技術として手間がかかりますが今も行われています。
ちなみにふじという名で販売されている多くは有袋。
無袋はサンふじと表記される場合が多いのでぜひ食べ比べしてください。
寒い中、名農でも収穫真っ最中です。
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温暖化対策は我慢の子

2021年11月14日 | 環境システム科
環境システム科が誇る小型水耕栽培温室です。
学科が新設に合わせて完成した科目「起業チャレンジ」のために
設計された特注の2段式水耕栽培装置が備えられています。
しかし起業チャレンジの野菜の生産販売活動はまもなく終了。
したがって温室内で栽培しているとは思えません。
それなのになぜ夕方になってもこのようにライトがついているのでしょう。
でもライトの消し忘れではないようです。
覗いてみるとちゃんと栽培されているのです。
実はこの小型水耕栽培温室、中が二つに区切られています。
約4分の3は起業チャレンジで使っていますが
残りの小さなスペースには立体式イチゴ栽培装置が設置されています。
こちらにちゃんとイチゴが育っているのです。
悲しいことに日本のイチゴの旬は自然の摂理に反して、
クリスマスケーキの需要が増えるため冬になってしまいました。
本来なら春から初夏に実る作物なので
冬場に栽培するとなれば燃料を使って加温するしかありません。
ある調査では1戸の大きなイチゴ農家が冬に使う燃料は3万リットル。
1リットル100円だったら300万円にもなります。
石油高騰の今年は心配です。さらに大量のCO2を排出することになります。
SDGsや温暖化防止の観点から考えるとこれは身近で重要な問題です
今までのように南半球から輸入するとか
自然エネルギーを用いた新しい栽培法を至急考案するなどの対策が必要です。
でももっともお金のかからない対策は、イチゴは初夏の果物。
冬には採れないものだから夏まで我慢すると思うことかもしれません。
本校のイチゴは加温しないので温室で育てているので、収穫は春。
さすがは名農。日本SDGsアワードを受賞しただけあります。
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多肉植物

2021年11月14日 | 園芸科学科
園芸科学科の草花温室の入り口にある寄せ植えです。
まるでハボタンのようですが、葉がサボテンのような多肉植物。
きれいな花はありませんが、見事な葉の造形美をみせています。
全体を眺めると葉と葉の間が、まるで蜂の巣のように
同一の立体図形を隙間なく並べた形に見えます。
このような構造をハニカムコア(蜂の巣)といいます。
自然が作ったこの構造は、軽量で高強度、高剛性だといわれています。
また表面積が広い、衝撃吸収性が高い、さらには断熱性能があるなど
優れた性質をもっていることが明らかになっています。
最近、このハニカムコアという言葉をよく耳にする分野があります。
それが宇宙開発。宇宙ステーションや人工衛星では
電力を供給するため30m以上の巨大な太陽光パネルを広げています。
しかしパネルを広げたまま打ち上げ基地からロケットを飛ばすことはできません。
そこで小さく折りたたんで宇宙に向かい、
定位置に着いたら昆虫が羽化するかのようにパネルを展開していくのです。
その折りたたみ方がハニカムコア。強度を保ったまま小さくたためるからです。
どのようにすればうまく折りたためるか。
この研究はハボタンなど植物の自然の造形を参考にしながら
皆さんも遊んだことのある折り紙を使って行われているそうです。
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