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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

種差海岸とサクラソウ

2011年05月21日 | 学校
絶滅が心配されるサクラソウ。
青森県のレッドデータブックでは最も絶滅が心配されるAランクに分類されています。
特に八戸市の種差海岸は海沿いにある全国的にも珍しい自生地です。
大学の先生に伺うと遺伝子的にも独特のものがある貴重な群落だということです。
国立公園化の動きもあるためそろそろ保護しなければと
チームで話し合っていたところに思いがけぬ3.11の大震災。
津波が自生地を飲み込んでしまったのです。
左に見える海が津波によって中央の自生地を超えてなんと右の道路まで押し寄せたのです。
よく見ると草地の地肌が見えているところもあり押し寄せた波の高さがわかります。
助けるのは今しかありません。
しかし県立公園のため植物を採取することはもちろん、
遊歩道以外に足を踏み入れることすら法律で禁じられています。
そこでチームでは4月からサクラソウの保護活動の許可を得るため奔走してきました。
ブログで紹介したチームのプリムラ人工授粉や土壌の除塩などの研究は
すべてこのサクラソウ保護を意識して取り組んできたものなのです。
正式な県知事の指令も出たのでいよいよ活動の様子を公開していきます!

昨日の地方紙にもチームの取り組みが紹介されたのでぜひご覧下さい。
http://cgi.daily-tohoku.co.jp/cgi-bin/news/2011/05/20/new1105201401.htm

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サクラソウの咲く海岸 (Mistletoe)
2011-05-23 09:16:25
日曜日に種差海岸に行ってきました。波をかぶるということは植物にとっては大変なことなのですね。こころなしか、芝生も元気がありませんでした。松林も被害を受けたのがわたりました。サクラソウを救う活動に注目しています。行動力に感動しています。
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恐ろしい塩分 (案内人)
2011-05-23 18:51:50
海水の塩分濃度は約3%。
人の細胞と同じ塩分濃度の生理食塩水は0.9%なので
いかに海水の塩分濃度が高いかがわかります。
濃度の異なる液体が出会った場合、同じ濃度になろうとして
ます。したがって高い濃度の塩水を薄めて同じにしようと
植物の細胞から水が出て行きます。水が出て行った植物は
しおれて枯れてしまいます。種差海岸の多くの植物が茶色に
枯れていたのはこのせいです。土壌塩分が0.3%以上になると
植物に影響が出てくるといわれます。私たちの自生地調査
では0.4%以上ある場所もあります。もともと海岸育ちで塩害
に強いと思われる種差のサクラソウですが、正常に結実する
か心配です。これからもちょくちょく海岸にいくことに
なるでしょう。応援お願いします!
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