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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

TEAM AQUA PHOTONICSの宿題

2019年10月14日 | 研究
ちょっと懐かしい画像をご紹介します。
真っ赤に染まっているのは水槽。
脇や上から赤いLEDを照射しています。
これは2016〜2017年に行っていた水生植物の研究。
予備実験では金魚の水草を使っていましたが、本番はジュンサイ。
湖沼に生える水草で、和食などの食材として利用されます。
青森県でも沼に自生するものを収穫していますが
高齢化した農家にとっては大変な作業。
そこでチームフローラフォトニクスは初めて
ジュンサイの人工栽培に挑戦したのです。
どうせ育てるなら生育促進や機能性を向上させようとお得意のLEDを照射しました。
すると湖面に近いところに自生するジュンサイは
陸生植物と同じように赤い波長で生育が促進されること、
またポリフェノールも増加することなどがわかりました。
しかし水は赤い波長を吸収するため、なかなか遠くまで光が届かなくなります。
そこで陸上の何倍の光をどの方向から当てると良いのかなどを
突き止めて、京都大学で開催された科学アイデアコンテスの
テクノ愛で発表したところ、上位入賞した思い出があります。
当時はこの水生植物の研究のほかに、
地元のお寺のハスの花復活に取り組んでいたため、いつも水遊びのような実験ばかり。
名付けた愛称がTEAM AQUA PHOTONICS。
何でも遊びにして楽しんでいました。
しかしこのTEAM AQUA PHOTONICS、
本当のターゲットはジュンサイではありませんでした。
狙っていたのは「海苔」の人工栽培。
近年、水温上昇などいろいろな影響を受け
収量や品質が低下し大きな問題となっています。
水環境を自在にコントロールできる水槽を振とう培養や回転培養のように
栽培法を工夫したら小面積でも十分な収量を得られ、
日本の海苔産業に大いに貢献できると思ったからです。
私たちの計画を知って、もし成功したら契約したいというメーカーもあったそうですが
残念ながらどうしてもフローラは海苔の苗?を入手できず泣く泣く断念
TEAM AQUA PHOTONICSは、このように大きな宿題を残したまま解散。
誰かチャレンジしませんか?

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