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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

名久井農業高校の学科「生物生産科」

2021年10月10日 | 生物生産科
中学生のために名農の学科を紹介しています。今回は生物生産科です。
さて今年の3月末をもって緑化活動を牽引するなど
最も名農らしい学科である園芸科学科が閉科になってしまいます。
学校の柱である学科がなくなることで、
残された学科2つは学習内容を大きく変えることになりました。
昨日ご紹介した環境システム科に草花が移行されるのがまずひとつ。
花好き、将来花にかかわりたい人は環境システム科が引き受けることになります。
そして生物生産科に移行したのは果樹。フルーツの里にある農業高校の
ある意味主力である分野は、今度は生物生産科で学ぶことになります。
したがって生物生産科は従来の野菜のほかに
サクランボやリンゴ、モモなど果樹も扱うことになります。
ダッシュ村で全国に知られた「南部太ねぎ」、ドローンでの人工受粉なども生物生産科。
これぞ農業高校という王道を歩いている学科なのです。
しかし生物生産科が常に人気である魅力は別にあります。それが食品製造分野。
ふんだんに手に入る野菜や果物を使ってジャムやジュース、
焼肉のタレなどいろいろな加工品作りを学べるからです。
専用の加工室で製造される加工品は名農祭でも人気。
美味しい名農ブランドは地域では有名なので、
もしかしたら中学生にも認知されているのかもしれません。
卒業生は大学や専修学校に進学後に農業後継者になったり
食の技術を活かすなど地域産業に就職するなど幅広い道に進んでいます。
以上、まとめてみると生物生産科は野菜、果樹、食品製造。
環境システム科は施設園芸(施設野菜)、草花、そして電気や配管等の工業。
そしていずれの学科でもパソコンや販売・経営に関する商業系の学習もします。
さあ、あなたならどの科を選びますか?
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南部太ねぎグッズ

2021年07月04日 | 生物生産科
農業クラブ室でまたまた面白いものを見つけました。
なんと紙袋に「南部太ねぎグッズ」と書かれてあります。
南部太ねぎはご存知、この地域に昔から栽培されていた在来種。
柔らかくて美味しい地元食材ですが、
野菜が収入を得る商品として流通するようになると
この柔らかさが傷みやすいなどネックとなり、栽培が激減します。
ほとんど絶滅状態になっていた状態を救ったのが生物生産科の野菜班。
その活躍は、TOKIOのDASH村でも紹介されました。
今は手に入りにくいものこそ価値があるといわれる時代。
徐々にですが、再び栽培されるようになりました。
このように名農は南部太ねぎ復活劇の立役者のであるため
町が行うPR活動によくお呼びがかかります。
コロナ前は新宿伊勢丹や大丸デパートで出張販売するなど大活躍。
おそらくこのグッズなるものは、そんな校外活動で使うものだと思われます。
確かお揃いの半纏や前掛けなどもあったはず。
コロナが収束したら、野菜班はまたこのグッズをまとって
日本中を飛び歩くことでしょう。
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クリーンルーム

2021年05月03日 | 生物生産科
ここは生物工学実験室の中にあるクリーンルーム。
おまけで併設したような小型ではなく10畳以上もある大きな部屋です。
見えている四角い装置はクリーンベンチ。この中に4〜5台も据え付けられています。
クリーンベンチは無菌操作に欠かせない設備。
さらにここは部屋ごと無菌にしたクリーンルームなので安心して作業ができます。
さて現在、生物工学実験室に入り浸りな環境班ですが
大先輩である2代目TEAM FLORA PHOTONICSも常連さんでした。
それもこのクリーンベンチをです。もちろん無菌操作などはしません。
なんと真空パックに詰めた渋柿である妙丹柿をクリーンベンチ内に入れて
UVCの殺菌灯を照射する実験です。目的は渋抜き。
渋は酸欠状態にすると抜けることがわかっています。
お湯や焼酎などで脱渋するよりも無味無臭の光の方が
絶対美味しく渋が抜けるはずと仮説を立てたのです。
初めての渋抜き実験。渋が抜けているかどうかがわからない女子メンバーたちは
恐る恐る食べては悶絶していました。
しかし肌が紫外線で黒くなった妙丹柿を食べてびっくり。
なんと渋が抜けているではありません。鮮やかな脱渋マジックです。
この紫外線で渋を抜く技術は、秋の京都大学で開催された
科学技術アイデアコンテストでグランプリを受賞。
今では地元の農産加工会社がこの原理を使って渋を抜いているようです。
それ以来、このクリーンルームに入ることもなくなりました。
今も印象に残る思い出の研究でした。


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100円ショップから学べ

2021年04月11日 | 生物生産科
名久井農業高校にはその昔、農業科という
農業高校にとってまさに王道を行く学科がありました。
当時、扱っていた学習内容の中心は稲作とジャガイモや豆類などの畑作。
科目でいえば「作物」でした。現在は、生物生産科と学科名が変わり
本校の場合、扱う内容も野菜や果樹そして食品加工と大きく変わっています。
なぜなら、どうしたものか学校から水田がなくなったことや
最近ですが園芸科学科が募集停止になったので
園芸科学科が扱っていた内容が生物生産科に移行されたのが理由です。
ところで名久井農業高校の学科には類型というものが存在するのをご存知ですか。
これは2年次からの選択コースのようなものと考えると理解しやすいと思います。
生物生産科には野菜類系と果樹類系、環境システム科には
生産システム類系と園芸ビジネス類型のそれぞれ2種類が設定されています。
つまり学科は2つですが、中はさらに2つの類型に分かれていることから
まるで4つの学科があるように見えます。
類型は入学してから希望で選べますが、他学科の類型に進むことはできないので
学習内容が変化している今、受験する際は間違えないようにしなければいけません。
さてまたまた職員玄関前の無人販売所に面白い商品を見つけました。
これはおそらく生物生産科に所属する食品加工班の新商品だと思われます。
名前を見てびっくり。「長芋ティラミス」と書かれています。
すった長芋が練りこまれているのかと思ったところ、
食べた方は中に長芋の角切りが入っており、食感が面白いと話していました。
今までとはまったく違う視点に驚き。みなさん欲しがるはずです。
しかし農業高校は工場ではないので大量生産できません。
まして食品加工班は少数精鋭のため、ほんの見本程度しか作れません。
でもそれでいいのです。100円ショップの大手ダイソーは毎月800点もの新作を発表。
つまり逆に800点近い商品が消えているといいます。
ロングセラー商品は残しながら、班員でどんどん農産物を使った新作を投入して行く。
誰が今年No.1商品の開発者になるか競ってみるのも楽しそうです。
名久井農業高校や食品製造班にとって最高のお手本が100円ショップかもしれません。
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アンテナショップ

2021年01月11日 | 生物生産科
2学期の終業式。またまた玄関に新しい加工品が並んでいました。
11月にも新作を見つけましたが、これはまた別の商品。
今度はカボチャのジャム、リンゴキャラメルジャムというものもあります。
なかなか積極的にチャレンジしています。
また農加工品の定番でもある「とり味噌」も並びました。
しかしもうひとつ人気の加工品の焼肉のタレがありません。
これには理由があります。幻のタレともいわれる名農のタレは
毎年、文化祭に合わせてPTAと名農職員で手作りされます。
2日間朝から頑張って製造しますが、
大量生産できないため職員といえどもなかなか手に入りません。
材料は名農の野菜、安価で無添加と人気なのですが、
こればかりは、どうしようもありません。
だから幻のタレなのですが、今年はコロナで文化祭は野菜販売だけ。
したがって焼肉のタレ作りも今年はありませんでした。
誰もが諦めていた先日、なんと玄関にタレが並びました。
しかしいつものタレの色やネーミングも違います。
おそらく先生方や生物生産科の加工研究班が製作したものではないでしょうか。
これこそ幻の中の幻。運よくゲットした人はそう多くはないはずです。
さてこの玄関前の販売所。小さな無人販売所ですが
名農や加工研究班にとっては新作の情報を発信したり
消費者ニーズを知ることができる大切なアンテナショップ。
新春の作品も期待したいと思います。
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