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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

林檎の季節

2020年09月22日 | 
青森県では今、早生のリンゴが店頭に並んでいます。
そういえば2009年にアップルガールズが開発し、
その後フローラがさらに発展させた白いリンゴも早生種の「つがる」でした。
つがるはとても美味しい品種ですが、
日持ちしなく、すぐ柔らかくなってしまう欠点があります。
先日食べたつがるも、すでに柔らかくなっていて
本来の美味しさが味わえず、ちょっと残念でした。
すると今度は黄緑色のリンゴを発見。
名前は「スウィートメロディー」、あまり聞いたことのない品種です。
新品種かと思い調べてみると昭和59年に登録されたという古株。
秋田県の農家が育種した品種で、栽培面積が極めて少ない珍しいリンゴでした。
さらに調べてみるとこのリンゴは「千秋」と「つがる」の交配種とのこと。
つがるの遺伝子を持っているのなら、
もしかしたらすでに柔らかくなっているかもしれないと
おっかなビックリ食べてみると、なんと歯ごたえ十分。
程よい甘みと酸味を持つ美味しい品種でした。
リンゴ王国青森県は、これからたくさんの味を楽しめます。
今日は彼岸の中日です。
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不老不死

2020年09月16日 | 
この桃の姿をご覧ください。上から潰したように扁平です。
写真を加工しているのではありません。
こんな不細工な桃があるのです。名前は蟠桃(ばんとう)。
平桃とか座禅桃とも呼ばれる中国原産の原種に近い桃です。
「西遊記」の中で孫悟空が9000年に1度だけ実をつけるという特殊な蟠桃を食べ、
不老不死になったという話があるため名前だけは有名です。
日本でも販売されており、珍しさもあって高級果物店では1個1000円もするそうです。
高いだけあって食べてみると実に美味。
姿形からは想像できない美味しい桃なのです。
そんな蟠桃が地元の直売所で売られていました。
価格はなんと6〜7個で300円。格安です。
しかし多くの皆さんは、誰も不細工な蟠桃は買いません。
味を知っているマニアしか買わないのかもしれません。
この桃を初めて知ったのはストックホルムのマーケット。
初めてFLORAとストックホルムに連れて行ってもらった2012年の夏です。
もちろん輸入品だと思うのですが、ヨーロッパでも栽培されているそうです。
変な形なのに美味しいので、帰国してから地元の直売所で探してみると
ごく僅かですが、並んでいるではありませんか。
生産量が少ないらしくタイミングが合わないと食べられません。
今年は偶然、それも1度だけ見つけたので手に入れました。
話によると動物の食害で今年はもう販売できないとのこと。
不老不死になろうと山の猿が食べに来ているのかもしれません。
インターネットでも手に入るようですが高級品。
産直でもし見つけたらぜひ食べてみてください。
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北限はどこ

2020年09月14日 | 
この植物がなんだかわかりますか。
これはイチジク。甘くて美味しい果実で有名です。
よく関東などに行くと普通に販売されていますが
青森県ではほぼ見ることはありません。
なぜならイチジクは生育適温が15〜30度と高め。
さらに霜や寒風に弱いため、北国では育てられないからです。
イチジク栽培している農家の北限は秋田県。
秋田も相当な雪国だと思うのですが
そんな理由から青森県では経営栽培はされている記録はありません。
しかしこのところ温暖化が進んでいます。
もしかしたがここ南部町でも栽培できるかもしれません。
かつてフローラは温室での栽培に成功しましたが、露地ではまだ未挑戦。
そこで試しに昨年の秋に露地植えしてみました。
霜で枯死するかと心配しましたが、春になって葉が出てきました。
越冬成功です。あとは実がちゃんと着くかどうか。
これからが収穫に時期になるのでちょっと期待しています。
近い将来、フルーツの里「南部町」に
ニューフェースとして仲間入りするかもしれません。
乞うご期待!
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桃貧乏

2020年08月22日 | 
夏休みの間、何度となく名農の桃が収穫され、玄関で販売されました。
一箱に20玉前後入っているため、そうそうなくなるものではありませんが
毎回のように違う品種が玄関先に並ぶと、また欲しくなってしまいます。
桃やサクランボは野菜と違ってワンコインでは買えないので
いつも買っていると、気がつくとお財布が寂しくなってきます。
この日、販売していたのは「ももか」。
かの有名な良食味品種の「川中島」と早生の「ちよひめ」の交配種です。
小ぶりで生産量があがりませんが、川中島の血統を引き継ぎ、味が良いの特徴です。
1玉の価格を計算してみると小玉で50円、大玉でも80円。
一般にスーパーマーケットに並ぶとこれが1玉200〜300円にもなります。
名農での価格は生産者価格。特別やすくしているわけではありません。
消費者に届く間に、卸売り業者などの介入によりどんどん価格が上がるのです。
都会で桃は高級品、しかし産地ではポピュラーな果物。
地元の産直センターは学校のそば。機会があれば、ぜひ覗いて欲しいと思います。
さて2学期が始まり、まもなく川中島が登場してきます。
しばらく桃貧乏から抜け出せません。
昨日、今日の最高気温は23度前後。
過ごしやすくなりました。
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メロン

2020年08月15日 | 
お盆となりお供えにするメロンが道端で販売されています。
ご覧ください。大きな黄色いメロンが1個230円。
これなら安心してたくさん買うことができます。
メロンが安いのには理由があります。
確かに高級ネットメロンではありませんが、
それだけが理由ではありません。
日本のメロン生産量TOP3をご存知ですか。
平成29年のデータでは1位は茨城県、2位は北海道、3位は熊本県。
青森県は3本指にこそ入りませんが、堂々の第4位なのです。
リンゴだけじゃなくメロンの産地でもあったのですね。
もちろん産地はリンゴと同じで日本海側の津軽地方。
ヤマセが吹き込まないので夏は昼は高温となり
逆に夜は放射冷却で冷えるため寒暖の差が大きく
ぐんぐん糖度が上がるので、高品質のメロンがたくさん採れるのです。
さて面白いのはこのメロンの品種名。「ハネデュー」と書かれています。
しかし他の店に行くと同じメロンなのに「ハニデュー」「ハネジュー」など
表記がいろいろ違うのに気がつきます。
実はこのメロンの品種名は英語で書くと「Honey dew」。
蜜の滴という意味で、甘い果汁が特徴です。
これが訛っていろいろな表記となっているようです。
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