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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

食用菊の里

2020年10月25日 | 
青森県南部町はフルーツの里として有名ですが
「食用菊の里」としても知られています。
十五夜、八戸○号などの早生種も終わり
いよいよ主役の「阿房宮」の収穫がまもなく始まります。
数ある食用菊の中でも香りがよく苦味がないので
最高級品種としてこの季節になると食卓に上ります。
さてこの食用菊、昔は京都の公家の間で親しまれた食文化だったそうです。
南部町の代名詞ともなっているこの阿房宮もルーツは京都の九条家。
南部の殿様がいただいてきた物が、この地域で広まったといわれています。
そういえば南部名物の渋柿「妙丹柿」も
南部の殿様がどこからかもらってきたもの。
かなりの欲しがりだったかもしれません。
ところでハンターズの先代であるチームフローラフォトニクスが
結成2年目、京都大学で開催されたテクノ愛2010という
科学技術アイデアコンテストでグランプリを受賞したことがあります。
それが食用菊に得意のLEDを照射して
ポリフェノール含有量を高めた「機能性食用菊」でした。
発表の最後に担当した女子メンバーが語った
「京都からみちのく青森に嫁いだ食用菊が
機能性をまとって里帰りしました」というフレーズは今も覚えています。
発表のためJA京都に問い合わせたところ、
今は食用菊はあまり作られていないとのこと。これにも驚きました。
阿房宮は霜との戦い。霜に当たると花弁が茶色に変色するからです。
最近は早霜のおりる時期が遅くなっていますが今年の冬は早そう。
寒さの中、収穫作業が始まります。
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秘密のケンミンSHOW

2020年10月24日 | 
「秘密のケンミンSHOW」という人気番組があります。
青森県もときどき紹介されるのですが、
以前、南部せんべいの天ぷらなるものが紹介されていました。
ところが青森県南に住んでいますが、
今まで一度も食べたことも、お目にかかったこともありません。
本当にそんな食べ方があるのかと疑っていましたが
とうとう「道の駅」で見つけてしまいました。
衣をつけて揚げた確かに天ぷらです。
うっすらせんべいのゴマが見えます。
これは食べないわけにはいきません。
そこで勇気をもって試食してみたところ、なんと美味しい。
南部せんべいは米ではなく小麦。
うっすら塩味なので何の問題もなく食べられました。
何もなかったらご飯のおかずになるかもしれません。
珍しいものをいただきました。
さて現在、お隣八戸市を中心に県高校総合文化祭が開催されています。
チームの代表は高校最後となる太鼓を披露する予定。
またハンターズも国際理解部門で今年の取り組みを本日発表します。
朗報を待ちたいと思います。
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端境期

2020年10月14日 | 
自他ともに認めるリンゴ王国「青森県」。
夏から冬にかけてさまざまな品種のリンゴが
次から次へと食べることができます。
ところが10月上旬の今は、ちょっと品薄。
なぜなら9月は早生のつがるなどがたくさん店頭に並びましたが
今はまもなく収穫される中生種が出てくるまでの端境期なのです。
したがってリンゴファンにとっては、しばし休憩というところでしょうか。
とはいってもその期間はほんの少し。
すぐにシナノゴールドやジョナゴールドなど良食味品種がどんどん出てきます。
でも青森県、というか日本の主力品種はもちろん「ふじ」。
甘味、酸味のバランスがとれた日本が世界に誇る最高食味の品種です。
昭和13年に青森県にあった東北農試が国光にデリシャスを掛け合わせて育成。
昭和33年に園芸学会で注目され、昭和37年にデビューした超ベテランです。
昭和36年に東北農試が盛岡に移転したことからふじの原木も移植されましたが
現在、青森県の柏木農業高校にも
その原木の遺伝子をもった貴重な木が栽培か管理されています。
こちらは晩生種。したがって11月にならないと収穫が始まりません。
りんご娘で名前が知られた「王林」も晩生種です。
相撲のように後になればなるほど、力のある美味しいリンゴが登場してくる青森県。
深まる秋が楽しみです。
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運動会みかん

2020年10月04日 | 
先日、濃い緑色のみかんをいただきました。
名前は「カープチー」。沖縄の北部で栽培される在来種です。
仕事柄なのか、はたまた食いしん坊なのかわかりませんが
タンカンとともに有名なので名前は知っています。
カーは皮のこと、プチーは分厚いという意味らしく
確かに緑でしっかりした皮に包まれています。
調べてみると沖縄在来種といっても沖縄で生産されている柑橘の
1%ほどしかないとのこと、超がつく希少種のようです。
色からしてかなりの酸味を覚悟しましたが
びっくりするほど爽やか。ほのかな甘味もあり
見た目とかなりギャップがあるのも面白いところです。
薬学からは早く睡眠に入り、さらに睡眠時間を延長する効果もあるとのこと。
ストレス社会には最適な柑橘のようです。
また別名が「運動会みかん」。どうやら収穫時期である9〜11月が
沖縄の運動会シーズンらしく、みなさん応援しながら食べることから
この名がついたようです。絶対青森県では栽培できない柑橘。
機会があったらぜひ食べてみてください。
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薬味といえば

2020年09月24日 | 
薬としての効果、味を引き立たせる効果。
このふたつの機能を持つ香味野菜や香辛料を薬味といいます。
ワサビ、ショウガ、サンショウ、カラシ、シソ、ネギ。
さまざまな薬味となる植物がありますが、皆さんは何がお好きですか?
この植物はミョウガ。ショウガの仲間の多年草です。
日本では各地で自生していますが、野生種がないことから
食べるためにアジアから持ち込まれたのではないかと考えられています。
地面からミョウガである花穂が顔を出しているのが分かりますか。
そして中から白い花が咲いています。一般に花が咲く前に食べるので、
栽培していない人は花を見ることもないと思います。
しかし栽培している人ですら、めったに目にしないものがあります。
それがミョウガの実。花が咲くのだから実がつくはずですがミョウガは5倍体。
アジアから持ち込まれたミョウガが、
たまたま5倍体だったのではないかというのが専門家の意見です。
そのため、なかなか結実しにくいのです。
ところがたまに実がつくことがあります。
白い花が散ってから出てくるのですが、その色は何と真っ赤。
もし見つけたらラッキー。探してみてください。
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