酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

純情すぎる? 少年たち

2009-06-14 17:00:53 | Weblog
 富田林の高校1年生が殺害された事件で、同じ市内に住む高校3年生が殺人容疑で逮捕された。女子高校生との交際をめぐるトラブルが動機らしい。

 《大阪府富田林市の石川の浅瀬で、同府河内長野市の私立高校1年、大久保光貴(こうき)さん(15)が遺体で見つかった事件で、府警富田林署捜査本部は13日、富田林市の府立高校に通う3年の男子生徒(17)を殺人と死体遺棄容疑で逮捕した。府警によると、男子生徒は大久保さんの交際相手の少女に好意を寄せ、トラブルになっていたといい、「(大久保さんが)彼女を困らせるので殺すしかないと思った」と容疑を認めているという》=毎日com=

 女の子をめぐって高校生同士が喧嘩をするなんていうのは、ごく当たり前の話だ。草食系男子全盛の時代に、頼もしいともいえよう。だが、無抵抗の相手を木槌などで殴って殺したとなると、その行動の過激さに驚かされる。なぜいきなり抹殺なのか。

 殺されたのが高1で、手を掛けたのが高3というのも気になる。昔なら上級生が呼び出して一喝するか、仲間も一緒になって脅し上げれば一件落着のはずだ。これに頭にきて、高1が逆襲する。これが“普通の”パターンだろう。こうした牧歌的なやり取りがなくなった。人間関係そのものが成り立っていないのだ。

 逮捕された高校生は目立つところのない、おとなしい少年だったという。手口やその後の供述からもそれはうかがえる。

 《調べに対し男子生徒は「交際について彼女から相談を受けているうちに(大久保さんが)許せなくなった。彼女を助けるためには、(大久保さんの)存在をこの世から消すしかないと思った」などと話しているという》=毎日com=

 「彼女を助けるためには、存在をこの世から消すしかない」。まるでアニメの発想だ。少女が何に困っており、彼にどのような相談をしていたのかが分からないので即断はできないが、思いつめていたのは確かだろう。きっと純情な少年なのだ。

 「いい子ほど危ない」がまた現実になった。草食系男子の悲哀はさらに続くことになる。困ったことだ。

 
コメント
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