酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「押し紙」暴露にあわてる朝日、読売、毎日

2009-06-05 05:32:17 | Weblog
 週刊新潮が6月11日号から始めた連載「新聞業界最大のタブー 押し紙を斬る」に朝日、読売、毎日が猛反発している。各紙とも発売当日の4日付けで「反論」を掲載、同じ日に載せた「新潮」広告の打ち消しに必至の様相だ。

 《朝日新聞社は3日、週刊新潮6月11日号の掲載記事とその広告について、「朝日新聞の信用を著しく棄損した」として、謝罪と訂正を求める抗議文を同誌編集部に送った。

 記事は「ひた隠しにされた『部数水増し』衝撃の調査データ」の見出しで、朝日新聞の「本当の配達部数」が、日本ABC協会が調べた部数に比べて大幅に少ないとしている。本社は抗議文で、記事が取り上げた滋賀県内での調査データは「実態と異なり、まったく信用できない」とし、広告の見出しについては「全発行部数の34%が捨てられたと誤解される記述で、断じて看過できない」と指摘している》=朝日com=

 《読売新聞社は3日、週刊新潮6月11日号の広告(4日付け本紙掲載)の見出しについて、抗議文を同誌編集長あてに送った。

 問題の広告は、「衝撃の調査データ 読売18%、朝日34%、毎日57%が配られずに棄てられていた」などとする見出し。抗議文は「広告は、読売新聞の18%が配達されずに棄てられていたとの印象を一般の読者に与えるが、事実と異なっており看過できない」としている。朝日新聞社、毎日新聞社もそれぞれ抗議文を同誌に送った》=4日付け読売=

 同じような文面だが、どちらが「衝撃」を強く受けているかといえば朝日だろう。読売は「広告の見出し」に限定して抗議しているのに対して、朝日は「記事と広告」両方を問題にし、広告以外の情報も伝えてくれているからだ。

 朝日によれば新潮が取り上げたデータは滋賀県内のものだという。本当に「実態と異な」っているのだろうか。発行本社が新聞販売店に対して、購読者数を上回る新聞を押し付けるのが「押し紙」だ。比較的良心的な地方紙で3~10%、大手紙は10~30%が押し紙相場らしい。「朝日34%」はこれを上回っており、頭にきたということか。

 発行部数とシェアが広告単価を決める大きな要素になっているからだ。でも、この不況で単価はがた落ち、いまや押し紙で単価を維持する必要はないのだが…。

 押し紙の実態については新潮連載の執筆スタッフでもある黒薮哲哉氏がwww.geocities.jp/shinbunhanbai/で繰り返し述べている。

 朝日は読売と毎日も抗議しているという事実を吹っ飛ばしてしまった。読売、毎日は3紙が抗議ときちんと書いている。小さなことのようだが、大きな違いだ。どうしてこのような歪んだ書き方になるのだろう。

 新潮の連載に朝日が抗議といえば、例の捏造が記憶に新しい。記事を「創る」ことでは定評がある両者のバトル第2弾が楽しみだ。
コメント
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