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12月11日(月): 12月の夜空:オリオン大星雲/ミッション別ページ

2023年12月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

12月の夜空:空に燃える炎・オリオン大星雲

今年も冬の季節がやってきた! ここ北半球では澄み切った空から様々な天体の壮大な景色を眺めることができるが、最も有名なのは狩人のオリオン座であろう。

既述したように、オリオンは空の暗闇をテストするのに最適な方法である。肉眼で見ると、この砂時計の形をした星は容易に見つけることができる。ギリシャ・ローマ時代の叙事詩の狩人として知られるオリオンは、多くの文化で多くの名前と意味合いを持っている。エジプト神話では、この星座はサ神を表している。バビロニア人はそれを「天国の羊飼い」と呼んでいた。中国の民間伝承のシェンやラコタの物語のタヤムニカンク(Tayamnicankhu)など、多くの物語があるのはオリオンのベルトである。しかし、マヤでは、オリオン座の一部に宇宙の炉、つまり創造の火があると信じられていた。

地球から 1,500 光年に星形成領域があり、オリオン座の至宝であるメシエ42(M42)オリオン大星雲がある。オリオン座の「剣」の一部であるこの24光年幅のダストとガスの雲は、オリオン座のベルトの最初の星であるアルニタクの下にあり、適度な暗い空の下で肉眼で簡単に見つけることができる。双眼鏡や望遠鏡を使って台形の形をした四つの星など、より詳細に解くこともできる。これらの若い星達は、この壮大な天体の中核を成している。

M42 は、アマチュア天体写真家、プロの天文台、宇宙望遠鏡によって同様に撮影され、最も写真に撮られている星雲の一つである。ハッブル宇宙望遠鏡、スピッツァー宇宙望遠鏡、チャンドラ宇宙望遠鏡が長い間関心を集めてきた場所であり、2023年2月にはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がリストに加わった。

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ここに見えるのは星だけではない。2023年6月、ウェッブ望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)と中間赤外線装置(MIRI)は、その周囲に原始惑星系円盤が形成されている発達中の恒星システムを撮った。科学者達は、この惑星形成円盤を d203-506 と名付けた。これらの天体を複数の波長の光で捉えることで、天文学者達は、夜空のぼんやりとした水素領域に、他の天体が隠れているかもしれないことについて、さらに深い洞察を得ることができた。

これらのウェッブイメージでは、オリオン大星雲の一部をオリオンバーとして示している。これは、左上隅にある台形星団からの高エネルギーの紫外線が高密度の分子雲と相互作用する領域である。恒星の放射のエネルギーはオリオンバーをゆっくりと侵食しており、生まれたばかりの星の周りに形成された原始惑星系円盤の分子と化学的性質に大きな影響を与えている。 左の一番大きなイメージはウェッブの近赤外線カメラからのものである。右上は、ウェッブの MIRI を使った小さな領域に焦点を合わせている。これらのイメージでは合計18個のフィルターが使われ、近赤外線で 1.4 ミクロンから中間赤外線で 25.5 ミクロンまでをカバーした。この MIRI 領域の中心には d203-506 と名付けられた惑星形成円盤を持つ若い星のシステムがある。右下では、この若いシステムの NIRCam と MIRI を組み合わせたイメージが表示されている。その伸びた形状は、それに当たる過酷な紫外線からの圧力によるものである。天文学者達の国際チームは、 d203-506 に、初めてのメチル・カチオン(methyl cation)として知られる新しい炭素分子を検出した。

<ひとこと>: 記事および文章は大幅に省略しています。大判はイメージのリンクから。

<出典>: Kat Troche(筆者名)

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