2009年12月19日(土曜日)
いや~、とうとう積りましたね・・・
さいわい、敦賀市内の雪は思ったよりも少なかったので、
車も駐車場からスムーズに出すことができました。
NHKの午後7時のニュースでは岐阜市の様子が映し出されていました。
岐阜県内には友人・知人も多く、気をもみながら
テレビの画面を見つめていました。
さて伊豆半島では地震が続いているようです。
こちらにも風力発電つながりの知人がいます。
大きな被害がでないよう祈りばかりです。
今年も残すところ10日あまり、
ほんとうに短かい1年だったな~とシミジミ・・・
この1年に限らず、議員になってからは、毎年が激動の1年・・・
そろそろ今年の重大ニュース・はるみ版も考えておかなきゃと
この1年を振り返っているところです。
明日は午後2時から、舞崎会館でマンテンホテルの説明会。
駐車する場所がないようだし、さてどうやって行こうか・・・
やはり、健さんにアッシーをお願いするしかないな~
最後は、読売新聞で連載されている原発の記事をアップしておきます。
40年を超えてなお、運転を続けようとしている原発・・・
日本原電3・4号機稼働までのあいだ、延命を図るようだ。
原発も高齢化社会に突入・・・
40年目の原発〈1〉 古参3基 それぞれの道
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20091216-OYT8T01418.htm
続投、廃炉使命全うへ
「長かったが、ようやくここまで来た」。
日本原子力発電敦賀原発1号機(敦賀市明神町)で、
蒸気タービン性能検査などの準備を行っていた炉心・燃料グループリーダーの
鈴木雅克(39)はふと、感慨にとらわれた。
敦賀1号機の定期検査は10日、最終段階である調整運転に入ったが、
昨年11月以来、既に13か月が経過しており、異例とも言える長期に及んでいた。
敦賀1号機は来年3月14日、国内の原発では初めて運転年数が40年を超える。
定検が長引いた主たる理由は、“40年超運転”に備えた
点検作業に時間がかかったからだ。
国の安全基準値を下回る厚さにまですり減っていた配管、
原子炉制御棒の駆動系統弁の傷……。
今回の定検は耐震補強工事などのために、当初から通常より
数か月長めの計画としていたが、念入りにチェックするうちに
予想外の補修個所が見つかったり、トラブルが続いたりしたため、
工程は半年も延びた。
「ただし、しっかりと補修を重ね、40年超運転の先陣を切る準備はできた」
鈴木は敦賀1号機が営業運転を始めた1970年に生まれ、
原電での社歴もその運転員から始まった。
「私の会社人生はこの発電所とともにある」と言い切るほど愛着を抱くだけに、
ようやく記念すべき年に向けて始動できたとの思いは強い。
◎
敦賀1号機から南西約7キロの敦賀半島西岸にもう1基、
来年に40年超運転を迎える原発がある。
関西電力美浜原発1号機(美浜町丹生)。
定検の最終段階に入り、本格運転を目前にした機器類の確認作業が
入念に進められている。
8月からの定検ではいくつかの大型設備を取り換え、
大がかりな耐震補強工事も実施。
2005年には主要機器の一つである高圧給水加熱器を交換するなど、
長期運転を見越して着実に布石を打ってきた。
だが、発電タービンに蒸気を送る弁が異物の混入で動作不良を起こすなど、
定検終盤のトラブルによって営業運転の再開を延期。
長期運転を続ける原発の扱いの難しさもうかがわせた。
◎
この2基とは異なる道を歩み出した原発もある。
敦賀1号機の北西隣にある日本原子力研究開発機構の
旧新型転換炉「ふげん」は昨年5月から、本格的な解体撤去工事に入っている。
タービン建屋では16日、防護服や防じんマスクを着けた作業員が
給水加熱器の解体作業などを行っていた。
ふげんの廃炉作業は約20年かけて徐々に進められる。
その間、機器の解体技術開発や経年劣化研究なども行われる。
発電所としての役割は終えても、“人生”が終わったわけではない。
ふげん所長の野田正男(59)は「新たな使命を与えられた」と力を込めた。
定年延長と現役引退。
県内の“古参”原発がそれぞれの使命を全うしようとしている。(敬称略)
◇
現在、原発14基が運転を続ける国内最大の原発集中県、ふくい。
原発とともに歩んだこの40年を様々な側面から検証していく。
第1部では、「40年目の原発」の象徴的な姿である長期運転と廃炉を取り上げる。
(2009年12月17日 読売新聞)
40年目の原発 第1部 定年延長・現役引退<2>
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20091218-OYT8T00003.htm?from=nwlb
経年劣化 予測可能か
内側に赤いさびが広がり、10センチ四方もの穴が所々に空いた
炭素鋼製の外気取り入れダクト。
老朽化した工場やビルでは珍しくない光景かも知れないが、
原発の中央制御室のある建物の空調設備となると、かなり深刻だ。
日本原子力発電敦賀原発1号機(敦賀市明神町)で、
定期検査中の昨年12月に見つかったダクトの腐食。
規制当局の経済産業省原子力安全・保安院は今年9月に公表した報告書で、
「高経年化【クリップ】対策上、着目すべき経年劣化事象の抽出に問題があった」
と厳しく指摘した。
報告書は、来年3月で40年超運転に入る敦賀1号機について、
設備や機器の経年劣化に対処しながら安全に運転するために
原電がまとめた技術評価を、保安院が審査したもの。
国内の原発は運転年数30年をめどに、こうした審査を10年ごとに受ける。
電力事業者は原発の定年を延長する場合、
その根拠と保守管理方針を国に認めてもらわなければならないのだ。
敦賀1号機の場合、30年目にも同様の審査を受けている。
今回の審査では、その際に示された経年劣化の予測や対処方針が
正しかったかどうかを、30年目以降に起きた事故やトラブルによって
検証する作業も行われた。
報告書では、検証の結果、当時の評価に問題があったため、
12件もの経年劣化にかかわるトラブルが起きていたとしている。
ダクトの腐食もその一つ。
過去20年間に再三、同様のトラブルがあったにもかかわらず、
点検計画には適切に反映されていなかった点を問題視した。
一方で、原子炉や主要機器に関する評価は妥当との結論を下している。
原電は保安院の指摘を受け、保守管理方針を改めた。
審査のための作業部会委員を務めた福井大工学研究科教授の
飯井俊行(51)は「原発の運転に直接かかわったり、
放射線の影響を考慮しなければならなかったりする設備や機器は
十分に配慮されているが、一般の施設でも使っているようなものは
優先順位が下がるのか、目が行き届いていない場合がある」とみている。
大小様々な設備や機器で進行する経年劣化を隅々まで“先読み”し、
トラブルが起きる前に手当てできるのか。
今後の高経年化対策にかかっている。(敬称略)
【クリップ】高経年化 原発の運転年数が長くなったことを表す用語。
通常は30年以上を指す。
原発の寿命は、設計時に仮定された運転年数などから、
30年とも40年とも言われる場合があるが、法的に明確な規定はない。
機器や設備の補修、交換を適切に行えば原発の安全性は保てるとして、
国や電力事業者は、古びて役に立たなくなることを意味する
「老朽化」と区別している。
(2009年12月18日 読売新聞)
40年目の原発<3>
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20091218-OYT8T01470.htm
応力腐食割れ 闘い続く
長さ9センチほどの薄い銀色の金属片が、赤銅色をした円筒形の装置内に
装着される。
装置が動き出すと、金属片は原発を循環する冷却水に
長期間さらされるのと同じ環境に置かれ、数年間も一定の力で引っ張り続けられる。原子力安全システム研究所(美浜町佐田)にある「定荷重式腐食試験装置」では、応力腐食割れ(SCC)の再現実験が行われていた。
SCCほど、原発を長年にわたって悩ませている現象はないと言える。
1970年代に運転を開始した原発では、ステンレス鋼製配管や
蒸気発生器伝熱管などでSCCに伴う水漏れが多発し、
その点検や補修で長期間の運転停止を余儀なくされた。
90年代に入っても、加圧水型軽水炉の原子炉容器上ぶたや、
沸騰水型軽水炉の炉心隔壁(シュラウド)での発生報告が国内外で相次いだ。
だが、多くのトラブルを経験し、対策に追われたことで、
“難敵”に対する理解は深まってきた。
同研究所の高経年化研究センターは、蒸気発生器伝熱管や配管溶接部などで
用いられているニッケル合金の試験片を試験装置に入れ、
SCCがどのように進展するか調べた。
すると、最初に小さな亀裂ができるまではかなり時間がかかるものの、
いったんできた後は急速に大きくなることがわかった。
原発の運転時間に換算すると、配管の材料に1ミリの亀裂が生じるまでには
26万時間、つまり30年近くかかるという。
ただし、溶接部だと金属成分などが異なるため、亀裂の進展は
数倍速くなることも判明した。
同センター長の藤村公也(55)は「原発に用いられた金属材料で
SCCがいつ頃生じるかという予測ができるようになってきた」と語る。
金属材料に残ったひずみ、材質、使用環境という三つの要因が
SCCの生じやすい条件でそろった時に起きるため、
ひずみを除去する熱処理を行ったり、割れにくい材質に交換したりすると
いった対策も進んでいる。
原子炉容器上ぶたやシュラウドは、SCCが起きなかった原発でも
交換工事が行われたが、運転年数がたてばいずれ割れるだろうから、
あらかじめ取り換えておこうと考えたからでもあった。
しかし、関西電力大飯原発3号機(おおい町大島)で2004年に起きた
原子炉容器上ぶたの水漏れトラブルは、営業運転開始から
12年半足らずで発生したSCCが原因だった。
建設年代が新しい原発で、SCC対策も十分なはずだったが、
関電は施工時の溶接不良が原因だったと発表した。
人為ミスという不確定要素が加わると、発生予測もうまくいかなくなる。
SCCと原発との闘いはまだまだ続きそうだ。(敬称略)
<応力腐食割れ> 溶接時などに加わった力がひずみとして残っている
金属材料が、腐食しやすい環境に長期間さらされると、
さほど強い力が加わらなくても割れる現象。
温度が高いほど発生しやすい。
(2009年12月19日 読売新聞)