はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

企業傘下の町と公害

2023-01-26 | 地球温暖化
今日は 気温も少し上がり
道路の雪もとけはじめている。

体調もいいし、4時ごろにアルプラザへ・・・
お目当ては、
前から観たかった映画である。
「イチケイのカラス」だ。

企業傘下の町でおきる土壌汚染・・・
が、物語の主軸。
チョットだけ イージス艦も
出てくるけれど・・・

水俣病、イタイイタイ病など
企業からの廃液や煤煙による公害は
戦後、重化学工業が急速にすすんだためと
言われている。

映画を観ながら、敦賀市のゴミ問題でも
木の芽川に排出されていた廃水の温度が
高かったことを思い出していた。

ゴミ問題は まだ終わっていない。
ゴミを敦賀市へ搬入していた自治体との
裁判が継続中だからだ。
わたし自身の中でもいまだに
くすぶり続けている。

地球温暖化説などというケッタイな言説に
踊らさせられて、大儲けしようとする
知識人(?)や企業にも
ウンザリ!!!

そういえば、風力発電の説明会に
参加していた企業に
グレードやナセルが使えなくなった後
どこでどうやって処分するのか
教えてネ・・・って名刺 渡しておいたのに
ぜんぜん 回答してこないわ。

マッ・・・怒りが心の中にフツフツと
湧き上がっているあいだは
わたし・・・生き続けてるかも・・・ネ


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太陽光パネルはおいしい話

2022-04-11 | 地球温暖化
新築住宅に太陽光パネルを義務化 今秋以降、
東京都が条例改正へ(文春オンライン)
という、記事があった。

そもそも太陽光パネルって、廃棄物になったとき
どこで誰がどうやって処理するってことさえ
決まっていないし、パネルは解体すらできないのに・・・

小池都知事、知ってて進めるんだろうか・・・
で、パネルをつくってるのは中国。
このパネル、世界の60%以上が中国製で
しかも売りつけた業者が
いつのまにかトンズラしてるらしい。

これも地球温暖化のSDGsの一環なんですかネ。
それともウラで、おいしいお話でもあるんですかネ。

メディアもこぞって「SDGs!」の大合唱に
あたし・・・
少々、食傷気味なんですけど・・・

地球にとっても人間にとっても
動植物にとっても
二酸化炭素は必要不可欠なのにネ。

いつも「反・地球温暖化説!」
ずっと「反・コロナワクチン!」の
今大地はるみ! でした。

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燃やせ! プラゴミ!

2022-01-22 | 地球温暖化
東京都墨田区では、ペットボトルなどのプラスチックも
燃えるゴミとして扱うようになった・・・
というニュースがあった。

焼却炉も性能がよくなり、プラゴミを燃やしても
ダイオキシンなどが出ないのだという。

分別する手間は省けるし、
ゴミ袋だって「燃えるゴミ用」だけですむ。

敦賀市の新清掃センターでも、
プラゴミ燃やせるようにしてほしいなぁ。

地球温暖化説やSDGs、カーボンニュートラルに
懐疑的な今大地はやっぱり問題児ですかね。


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問題は・・・

2021-07-25 | 地球温暖化

地球温暖化説を信じていないわたしでも

猛暑日が続くと、ちょっと不安になってくる。

 

ほとんどの人たちが、信じ込んでいる地球温暖化説を

くつがえせるほどの知識も持ち合わせていないし

反論できる理系の頭脳もない・・・

 

ナイナイづくしのわたしだけど、再生可能エネルギーを

これ以上増やさないためにも、ちょっとは勉強しなきゃ!

と、一念発起・・・

 

理系の学説を自分の言葉で説明できるようにしたいと

いうのが本音だ。

環境問題や堤実果さんの本を買いこんで

読みだしたところなのである。

 

地球温暖化説にも、経済や国際社会が複雑に絡んでいるから

もう頭の中がグチャグチャになりかけている。

 

ひとつだけハッキリしていることは、

地球とそこに生息するあらゆる生命体にとって

CO2は、なくてはならないものであり、

とても大切なものだということだ。

 

でね、日本で気温の統計をはじめたのは

つい数十年前かららしいんだって・・・

 

地球が生まれたのは、およそ45億年前なのに

なんで100年足らずの気温の変動が

地球温暖化につながってるのか?

 

果たしてこの問題を説明できるようになるのは

いつなのか・・・それこそがいちばん問題?

 

 

 

 

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メガソーラー

2021-07-19 | 地球温暖化

テレビや新聞では、まったく報道されない

熱海土石流事件の土地所有者やソーラー施設について

けっこう鋭くつっこんで配信しているyoutuberさんが多い。

 

現在の土地の所有者は麦島グループのなかの

ZENホールディングスで、その土地に設置されている

ソーラーパネル・・・実は11分割にされているとのこと。

 

ソーラーパネルについての知識はなかったけれど

今回の件で、いろいろ調べてみた。

 

ソーラーパネルの設備は電気事業法施行規則によれば

50kW以上は、電気主任技術者による専任管理が必要。

 

何が言いたいかといえば、熱海のソーラーパネルは

けっこう大型なのに分割することで、

50KW以下のソーラーを11件、申請したことになる。

 

つまり専任管理など電気事業法などの

縛りがないってことにつながる。

これって、規制逃れ案件?

この案件に、河合弁護士が絡んでいるのだとしたら・・・

 

メガソーラーをめぐっては、全国で土砂災害などの被害や

環境破壊につながることでの訴訟、建設反対運動が

起きていて、自治体で規制条例を策定する動きもある。

 

いまやCO2が人類の敵、地球の敵みたいに嫌悪されてるけど

光合成って確か習ったよね・・・

地球上すべての生き物の生存を支える反応であるって・・・

 

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エコロジーとエコノミー

2020-10-13 | 地球温暖化

そもそもの話・・・地球温暖化説をわたしは信じていない。

 

風力発電や原発に反対を唱えると必ずといっていいほど

言われるのが、代替案を出せ! である。

 

じゃあ日本のエネルギーは、枯渇してるの?

福島の事故の後、ほとんどの原発が止まったままだけど

電気が足りなくて不便な生活を

強いられてる?

そもそもどれだけのエネルギーが必要なの?

 

それには誰も答えてくれない・・・

原発推進派の人も、反対派の人も・・・

 

エコロジーとエコノミー・・・

最近、「エコ」という言葉が嫌いになってきたわたしです。

 

 

 

 

 

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科学的な脳がほしい!

2019-07-16 | 地球温暖化

高校生の時、数学の試験で30点以上の点数をとったことがなかった。

いつも赤点・・・だった。

もちろん、物理も化学も苦手である。

 

わたしの脳が理解不能だと判断し、数式や化学式を拒否したのだ。

そんな脳でも、釣銭の勘定やワリカンの計算なんかは、

正確かつ迅速に処理できし、むしろ得意なほうだ。

 

損得勘定の分野にかぎって、

脳が働くようになったとしか思えてならない。

そんなわたしは(というより、そんなわたしだから)

アル・ゴアの「不都合な真実」が、信じられなかった。

こいつ、金儲けのためだな・・・とわたしの脳が

チカチカ点滅したからである。

 

地球温暖化説に懐疑的になっていたころ、

近藤邦明さんや槌田敦さんの本を読み

(物理学的な部分は、読み飛ばしながらである)

やっぱりわたしの感は、間違っていなかった!

と、確信したのである。

 

1週間ほど前、近藤邦明さんから

「検証温暖化」という著書をおくっていただいた。

     

この本を、すっと理解できるだけの科学的な脳がほしい!

と今、切実に思うわたし・・・

もっと勉強しときゃよかった・・・

 

 

 

 

 

 

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今、日本列島は哭いています。

2018-09-08 | 地球温暖化

今日は、午後4時からの

ウインドアンサンブル・スペシャルコンサートを

とても楽しみにしていた。

 

なのに、なんやかやと走り回っていて

ハッと気づいたら、すでに時計は4時半を回っていた。

あ~・・・ショック!!!

 

で、すっかり落ち込んだうえに、

疲れがドッと押し寄せてきて頭痛までしてきた。

台風と、北海道の地震、東洋紡の火災で、

眠れぬ夜が続いたからかもしれない。

 

日本列島が、自然災害に見舞われ続けている。

自然環境を破壊し続けてきたことも

大きな被害をもたらした一因であることは確かだ。

 

それでも原発を動かしますか?

風力発電を50基もつくりますか?

海に放射性物質を垂れ流しますか?

 

自然の恵みで、生かされてきたこと

自然から学んできたこと

自然とともに生きてきたこと

忘れてはいませんか?

 

今、日本列島は哭いています。

 

 

 

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北日本では雪の予報・・・

2008-05-09 | 地球温暖化
2008年5月9日(金曜日)
すでに名古屋入りしたはるみです。
Yちゃんは、わざわざ敦賀駅まで見送りに来てくれました。

うれしい~ね~

いろんな方から励ましのメールや電話をいただき、感謝!

「がんばれって言わないよ。ぜったいはるみさんなら
大丈夫だから・・・きっと帰ってこれるから・・・」と
とびっきりの笑顔で、手を振ってくれた人もいます。

あなたのステキな笑顔にきっとまた会えると信じて行ってきま~す!

さてきょうは、少し寒い・・・と思ったら

【14日までほぼ全国的に低温=農作物管理に注意-気象庁】
  
気象庁は9日、北日本から西日本の広い範囲で、
14日ごろまで気温が低い状態が続くと発表した。
強い寒気が入るためで、平年より5度前後低い所がある。
特に北日本では霜や雪の恐れがあり、
同庁は農作物の管理に注意を呼び掛けている。 (時事通信)

いっぽう4月下旬に発表された3か月予報では
「気温、やや高めか」でした。
(やや高め「か」・・この「か」がくせもの。
 疑問形ですもんね、なんたって・・・)

【2008/04/24-15:42 5-7月の気温、やや高めか=気象庁の3カ月予報 】
 
気象庁は24日、5-7月の3カ月予報を発表した。
日本の南海上の太平洋高気圧の配置が北寄りになるなどの影響で、
3カ月を通して北日本から西日本にかけ、気温が高くなる可能性が大きい。
【5月】天気は数日周期で変わる。北、東、西日本の気温は高い。
【6月】平年同様に曇りや雨の日が多い。
気温は東、西日本、沖縄・奄美で平年並みか高い。
【7月】東日本の日本海側では曇りや雨の日が多いが、
東日本の太平洋側、西日本では平年に比べ晴れの日が多い。
気温は東、西日本で平年並みか高い。

数日周期で天気は変わるとなっているけれど、北日本では
霜や雪の恐れという今日の予報・・・

寒いニュースはあまり大きく報道されないんですね。
仮に予報通り、雪が降ったら、やっぱり
人為的CO₂排出による温暖化の影響で、
春爛漫の5月に雪が降るって報道されるんでしょうか・・・
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温暖化は仮想敵?

2008-05-07 | 地球温暖化

2008年5月7日(水曜日)
6日の朝日新聞の社説は、
【地球の温暖化―「炭素の夏」に国境はない】

風力発電に関していろいろと資料や本を読み、
現時点でわたしが理解したのは、

☆地球が温暖化したからCO₂の排出量が増えたということ

☆そして風力発電の導入は、今以上に石油・石炭などの化石燃料を
大幅に増やすことにつながるということ

まだまだ、わたし自身の言葉で論理的に説明できるには
程遠い状態なので、(理数系の頭脳を持ち合わせていない!)
これからも勉強が続きます。

数式には、微分・積分がでてくるもんですから・・・
40年ぶりに、恐怖の数学Ⅲに遭遇です。
サイン・コサイン・タンゼントなんかめじゃないぐらい
理解できない・・・(涙)

さて、朝日の社説に出てくるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)
昨年2月に発表された第4次報告書をもとにしたもの。

環境省のホームページに載っている同じく2月2日に出された
《気候の安定化に向けて直ちに行動を!
      - 科学者からの国民への緊急メッセージ -》
には、この第4次報告書を元に次のように書かれています。

 http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message_main.html

3) このままの排出の継続は危機的状況を生む
温暖化が進行すると、地球の気候の不安定さが大きくなり、
異常気象の頻度が増加する。
IPCC で検討した将来予測のうち、引き続き化石燃料に依存しつつ、
高い経済成長を目指す社会が続くならば、今世紀末には、
平均気温の上昇は、4.0℃(2.4~6.4℃)に達すると予測されている。
21 世紀中に大規模かつ急激な変化が起こる可能性はかなり低いものの、
温暖化の進行によって、大西洋の深層循環が弱まる可能性がかなり高い。
さらに、多くの研究によると、気候変化がさらなる温室効果ガスの
排出を招くという悪循環が生じることも示唆されている。
また、このような温暖な気候が数千年続くと、
グリーンランドの氷は最終的には消滅してしまい
海面水位を7m 上昇させるだろう。

  *******************

しかし、IPCCの報告書によるこの数字はどうも欄外の数字であって
諸外国では、1.8~4.0℃が正式な数字として公表されていると
言われています。

国民に危機感をあおるためには、大きい数字を示しておかなければ
すぐに、まっいっか・・・となってしまうのを
危惧してのことなのかもしれませんが・・・

そういう意味では、社会に警鐘の朝日新聞の社説なんでしょう。

マスコミも加勢しての
お国を挙げての温暖化ストップ作戦に、「温暖化」は仮想敵? と
思ってしまうわたしです。

 http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1

人はみな息をしている。
動物も植物も微生物も呼吸する。
こうして出る二酸化炭素(CO2)の量はどのくらいか。
ノーベル平和賞を去年受けた
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の科学者たちは、
その見積もりを報告書に載せている。

それによると、陸上の生物界が大気に吐き出す
「自然の息」は炭素の量で年間約1200億トン。
一方、現代文明が石油や石炭などを燃やすことで
出す量はその5~6%ほどにすぎない。

 《ゆがむCO2の収支 》
これなら、いまの暮らしを続けても大丈夫だ。
そう思ってはいけない。
自然の息は、それにほぼ見合う量が植物の光合成などで生物界に戻される。
ところが、「文明分」が加わることで、CO2の収支がゆがむ。

地球を覆うCO2は、もともと「温室」の働きをしている。
増えすぎると、地球を過度に暖めることになる。これが温暖化だ。

大気のCO2濃度は産業革命前より3割以上ふえた。
CO2の収支をなるべく均衡状態に近づけ、
平均気温を1990年に比べて2~3度以内の上昇に抑えなければ、
被害は世界全域に及ぶ。これがIPCCの見立てだ。

CO2は人も口から出しているものだから、
排出してもその周りにただちに害を及ぼすわけではない。
一つの国の一つの工場が出したものが、
地球の大気という大きなプールの中で自然の息に上乗せされ、
徐々に危うさを増していく。
黒煙をもくもく吐いたり、廃水を海や川に垂れ流したりといった、
いわゆる公害とは性格が異なる。

自分の国だけが排出を抑えれば事足れり、というわけにはいかない。
よその国も同調してくれないと、問題は解決しない。
地球規模の視点を持って臨むことが大切だ。

「炭素の夏」という言葉がある。
ノーベル平和賞をIPCCと一緒に受けた
アル・ゴア前米副大統領が受賞講演で口にした。
温暖化を、核戦争が生態系を台無しにする
「核の冬」と同列に置いたのだ。
どちらも地球規模の災いであり、
それを避けるには世界が一つになって立ち向かう必要がある。

 《冷戦から「暖戦」》

国際社会が温暖化との戦いに大きく踏み出したのは92年だ。

気候変動枠組み条約が採択され、地球サミットがブラジルで開かれた。
条約は、CO2などの温室効果ガスの
悪影響を食い止めるのが狙いだった。
前年暮れにソ連が崩壊していた。
東西対立の冷戦が、人類対炭素という「暖戦」に移ったのである。

以来、国際社会は脱温暖化の知恵を少しずつ身につけてきた。

一つは、CO2をタダではむやみに出させないという考え方だ。

出せば出すだけ損をする仕掛けをつくって、
排出を抑えようというのである。
具体的には、燃料などにかける環境税や、決められた枠を超えて
出せばよそから余った枠を買うことになる排出量取引がある。

もう一つは、国境を超えて対策を進めようという流れだ。
自分の国で排出量を減らすことと、外国を手伝って
同じ量を削減することを同等に評価しようというのである。

この二つの知恵は、今年から実施に移された
京都議定書でも生かされている。
国同士の排出量取引が盛り込まれた。
先進国が途上国の排出削減に力を貸せば、
減らした分の一部を自国の削減量に組み込めることにもなった。

国同士の排出量取引は、97年に議定書が
採択されたときには評判が良くなかった。
削減の義務化を嫌がる国に対し、「カネで解決」の
余地を残すという意味合いが強かったからだ。

だが最近は、排出を効率よく減らす方法として見直されている。

相手の国がきちんと排出を減らして枠を余らせていれば、
余った枠を買うことで、その国の削減努力を応援したことになる。
相手の国で削減する方が自国で減らすより安くつく場合、
世界全体で見れば効率がいい。

もっとも、最初から排出枠が余っているような場合には、
その取引はカネで解決の逃げ道になってしまう。
制度の設計と運用の仕方がカギになる。

 《途上国に支援の手を 》

自分が優等生になるのはもちろん、
友達の勉強も手助けしてクラス全体の成績を上げる。
そんな発想がなくては、「今世紀半ばまでに世界の
温室効果ガス排出を半減」の目標を達成することはできない。
この目標は、去年のG8サミットが
真剣に検討すると申し合わせたものだ。

7月の洞爺湖G8サミットは、いまの京都議定書が12年に終わった後、
どんな枠組みで温室効果ガスを減らしていくかの糸口を探る場になる。
最大の焦点は、いまは途上国の扱いで義務を負っていない中国や
インドなどに排出抑制を促す道を見つけることだ。

脱温暖化は、先進国が国内の産業や暮らしを再設計し、
途上国が温暖化を助長しないようなかたちで
経済発展できるようにする大事業である。

地球規模の視点に立てば、全体の費用は
先進国が多めに引き受けなくてはなるまい。
途上国へ資金や技術を提供する役回りだ。

「炭素の夏」を防いで、次の世代に地球を
引き継ぐことができるかどうか。
今まさに、私たちの世代が試されている。

  ********************

以下は、
青山学院大学経済学部教授/熊谷彰矩先生の誌上公開講座です。

非常にわかりやすいお話です。

温暖化の何が問題か、そしてわたしたちはなにをするべきかが
明確に見えてきます。

【地球温暖化を考えるー何が問題かー】


 “地球は温暖化している。”“その原因は炭酸ガスである。”
いまでは多くの人々が、否、殆どの人々がそのように信じています。
しかし、それは疑う余地のない事実なのでしょうか。
何が問題なのでしょうか。
 過去100年間の地球の気温変化はかなり詳しく分かっていますので、
まずこれに注目してみましょう。
1930年代、当時の英国王立気象学会は地球の気温が
史上最高値を記録したことをもって温暖化が始まったと宣言しました。
ところが、1940年代から60年代にかけて気温が下がり続けると、
今度は科学者たちは一転して地球に氷河期が来ると主張しました。
1972年、ブラウン大学で「現在の間氷期はいつ、
どのようにして終わるのか」というシンポジウムが開かれましたが、
そこでの結論は人間が経験した気候の変化よりはるかに大きな
地球的な寒冷化が2000~3000年、
あるいは数世紀以内に起こることが予想される、というものでした。
それから30年ほど経ちましたが、
また再び地球の温暖化が主張されています。

 もっと前に遡ってみましょう。
いまから約6000年ほど前は現在より気温が高く気候最適期と呼ばれて、
サハラ砂漠は緑に覆われていました。
日本も縄文文化が栄え、当時の北海道の気温は
今より2~3℃高かったといわれます。
また、中世の温暖期も現在より高温とされており、
いまは雪に覆われているグリーンランドにバイキングが入植しています。
その後には小氷期といわれる時期が500年ほど続いていました。
そして、19世紀末以降、全球平均地上気温は
0.3~0.6℃上昇したとされています(IPCC)。
このように比較的最近の歴史を見ても、
地球はこれまで何回となく寒暖を繰り返してきているのです。
本当に、再び地球温暖化を断言できるのでしょうか。

 産業革命以降、炭酸ガスの排出量は急激に増加しているといわれます。
そしてこの炭酸ガス等の温室効果によって地球の温暖化が
進んでいるとされていますが、その因果関係も決して
それほど単純なものではありません。
有名なハワイ島におけるキーリング博士の
調査結果をグラフにしてみますと、
炭酸ガスの増加の後に気温が上昇しているのではなく、
逆に、気温の上昇の後に炭酸ガスが
増加していることがはっきりと示されます。
これは一般にいわれていることとは正反対のことです。
長い地球史の中でも両者は極めて密接な関係を保ちながら
変化してきたことはすでによく知られていますが、
上の事実からは炭酸ガスの増加が第一義的原因となって
気温が上昇するとは考えにくいでしょう。

 そこで、炭酸ガスに注目して、化石燃料の使用により
人為的に排出される量はどの位かをみてみますと、
炭素換算で年間63億tと推計されています。
炭酸ガスがどのようにして温室効果をもたらすのか、
そのメカニズムについては科学的に究明されていますが、
問題の炭素が一体どこへ行くのか、
その行方についてはまだ明らかではありません。
現在の推計では約33億tが大気中に残留するとされていますが、
約23億tは森林に吸収されると考えられています。
植物が炭酸ガスを摂取して光合成によって成長することは
中学生でも知っている事実ですが、
近年アラスカやシベリアの針葉樹は成長がよく、
急速に太っているということです。
次に、地球全体の炭素収支はといいますと、
年間の炭素の移動量は大気圏と海洋の間で1000億t、
大気圏と生物圏との間で1200億t、合計約2200億tといわれます。
これに対して先の化石燃料から排出される炭素は約63億tですから、
人為的に排出される炭素の量は巨大な大自然の収支の
2~3%に過ぎないということになります。
この数字をどう見るべきかは難しいところですが、
この程度であるということはよく理解しておくことが必要です。
このように地球温暖化については、現在もまだ科学的に
はっきりしないことが多く残されているのですが、
いま私たちはこの温室効果ガスを2012年までに、
1990年比6%(99年比では21%)削滅しようとしているのです。

 それでは、事実が明らかになるまで待つべきでしょうか。
決してそうではありません。これまで私たちが学んだ経済学は
専ら人間活動の生産と消費が研究の対象でした。
しかし、現在、大量生産、大量消費、大量廃棄という現実を前にして
the other side of coin としての環境に目を向けざるを得なくなりました。
いまや“環境”を抜きにして経済学を論ずることはできなくなったのです。
そして環境を流れる資源の大きなフローに着目するとき、
「熱力学の法則」が支配する冷厳な事実に注目することが必要となりました。
すなわち、取り入れる資源の量と廃棄される廃物の量とは
常に等しく(第1法則)、
また、資源を使って活動すると必ず廃棄物や廃熱が
発生して増大していく(第2法則)という極めて単純な事実です。
後者はとくに「エントロピー増大の法則」として有名なもので、
環境問題を解く重要なキーワードとなるべきものです。
私たちは、資源の利用には量的にも質的にも明らかに限界がある、という
このむしろ常識的な事実をしっかりと認識しておくことが不可欠です。

 ところで、世界人口は19世紀末には僅か16億でしたが、
20世紀末に遂に61億を突破しました。
そして21世紀末にはその数は100億近く(2050年で93億)にも
達するといわれています。
これは地球温暖化の予測値よりもはるかに確実で、
且つ深刻なものです。
現在の1.6倍もの人口によって消費されるであろう
全世界の資源・エネルギーはどれほどになるでしょうか。
人口増に加えて生活水準も向上していますから、
その需要量は膨大なものとなるでしょう。
だからこそ、炭酸ガスが急増して地球の温暖化が進むのかもしれませんが、
恐らくその前に多くの資源(含む食糧、水、エネルギー等)は枯渇し、
地球環境はエントロピーの増大によって
想像し難い状況に陥ることになるでしょう。
地球上にはいまもなお飢えに苦しむ
約8億もの人口が現実に存在しています(FAO)。
その上にさらに40億近い人口が増大するというのです。
いまこのような状況を前にして、地球温暖化の元凶とされる
炭酸ガス等の削減という個別的で、しかも依然として多くの不確実性が
残されている問題を論ずるよりも、
先ず私たちは、すべての資源について徹底した
省資源・省エネルギーを進める必要があること、
を強く主張すべきではないでしょうか。

1937年東京に生まれ、慶應義塾大学経済学部卒業。
(株)三和銀行、青山学院女子短期大学助教授を経て、
1988年より青山学院大学経済学部教授。
環境経済学、経済政策論等担当、排出権市場、マクロ経済政策他の研究。
日本経済政策学会(本部幹事・理事)、環境経済・政策学会、廃棄物学会、
日本経済学会、日本地域学会、応用地域学会、
日本計画行政学会、国際公共経済学会各会員。
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