いやー面白かったですね。珍しく全部粒が揃ってました。
その中でも良かったのは最後の「ファナモ」でした。
排泄物が棒状の無臭の物質になる、その手術を誰もがやっていて社会に受け入れられている、実に奇妙キテレツな話です。
しかも未来のその社会ではそれが普通になりつつあって、まだ手術をしていない人を差別するようになってしまいます。
してない人を「汚い」呼ばわりする風潮まで‥。
主人公の女性も葛藤の末、手術に踏み切るのですが、あろう事か、セットを頼んで女性器まで手術をしてしまったというお話。
(どういう事なのか分かりません)
しかし、これは考えさせられましたね。
東日本大震災が起きた時、(私は被災地に住んでます)ここの地域では下水処理施設が破壊されました。
数ヶ月、使用を自粛しなければなりませんでした。
あの時の大変な体験からすると、この「ファナモ」は素晴らしい発想です。ポケットに自動的に黒い棒がポトンと落ちてくるだけなのですから。
これを国民全員がしたら、下水施設も水も少なくて済みます。
老人介護に至っては、下の世話をしなくてすむのです。
どれだけ人間が排泄物から開放されるか。その恩恵は計り知れず、国の予算削減にも役立つでしょう。
経済がこれ以上発展せず、社会の維持にどんどんお金がかかるのなら、人間そのものを合理化すればいいのですね。
とっても面白い考え方です。
町の中に家や商業施設、公共施設をコンパクトに集めて住むスマートシティが今、次世代都市として注目されています。
人間という個体もいずれ合理化へ向かうのでしょうか。
何かあってから国が動くとすると、その為の国の経費が凄くかかってしまいます。災害にしろ、病気や感染症にしろ。
なので成人病などは予防の為の対策に力を入れ、災害は未然に防ぐ防災や予報に力を入れてますよね。
日本はこうやって色々な面から管理されていくんだなぁと思います‥。自由な社会から管理社会になっていくのでしょうね。
これは異色でした。きっと記憶に残る作品になるでしょう。
他には神木君の「未来ドロボウ」が良かったです。
老人と入れ替わった神木君の演技が素晴らしかったです。彼がこんなに演技が上手いとは~!改めて見直しました。
若いと言うのがどんなに価値のあることか、空気がうまい、体が元気、と、当たり前ですが、普段意識していない事をこんな風に表現されると、
うーんなるほど、と納得してしまいます。
オチはありがちな展開でしたが、切なくて心に染みる、そんな良作でした。
「走る‥」これはちょって頂けませんでした。
相撲取りが自分の事を噂されていると勘違いして、どこまでも男性二人を追いかけるという、その内容よりも、とにかく猛烈なスピードで
怪物のように走り続ける姿が怖かったです。
力士って、力強いけど気は優しくていい人が多いんですよね‥。
相撲が嫌いじゃない私は、このドラマの怪物のようなイメージが相撲を傷つけないかと心配になりました。
仲村トオルさんは熱演していましたけどね。
と言うわけで、秋のスペシャル、久しぶりに満足の2時間でした。
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