日々是好舌

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仁義なき政界。

2011年06月28日 11時56分17秒 | 日記
大道廃れて仁義有り、知恵出でて大偽有り。
六親和せずして孝慈有り、国家昏乱して忠臣有り。

「道」が廃れて仁義の概念が生まれ、知恵が現れてそれによる偽りが生じる。
父子・兄弟・夫婦の仲が悪いために親孝行・子への慈愛という概念が生まれ、国家が衰え混乱して忠臣の概念が生まれる。と、いうのが現代文の訳だ。

『老子』の有名なところだが、ヤクザ者がことさらに「仁義」を強調するのは、実は彼らの世界には逆に仁義の観念が希薄だからということなのであろう。

仁義礼智信「じんぎれいちしん」を儒教では、「五常の徳」という。
仁は思いやり。義は普遍的正義。礼は習俗を尊重する。智は智慧。信は自分の発言は実行する。と、いう意味である。

仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌を「八徳」という。
「仁義礼智信」に「忠孝悌」が足されて南総里見八犬伝で有名な「仁義礼智忠信孝悌」になったそうであるが、この八徳を失った者を忘八(ぼうはち)と呼び、(1)遊里で遊ぶこと。また、その人。(2)遊女屋。置屋。また、その主人を指す。

私はここで、老子、孔子の教えを講釈しようというわけではない。昨今の政界の嘆かわしい状態を憂いているのである。与謝野さん或いは今回の浜田さんの寝返りについてである。私がいくら憂いても嘆いても何の意味もないことは百も承知している。

仲間を裏切り、これまでの政治信条を捨ててまで大臣や政務官になりたいものなのか、本人たちに直接訊いてみたいものである。人間性を疑われるような行動をしてこれからも政治家としてやっていけるのかどうか興味のあるところである。

確かに普通の人であれば、昨日まで自民党支持だった人が今日からは民主党支持になったからといったってそれは個人の自由だろう。しかし、選挙で選ばれた政治家はちょっと訳が違うのではないかと思う。

国民は自民党の与謝野さん、自民党の浜田さんの政策、信条を可として選挙の際に投票しているのである。それが、当選して議席を得てから、急に反対勢力の民主党へ鞍替えされたのでは全くの裏切り行為と断ぜざるを得ない。

古来より人間として守らなければならない「八徳」を守れない人、つまりは「忘八」のような人たちに国の行く末を任せてよいのか。信も義も礼も弁えぬ人物に政治家としての資質があるのか?これらの疑問に対しては多くの皆さんがNOと答えるだろう。

菅首相もここへきてから最後の悪あがきともいえる引っこ抜きをして見せたが、まとめて14,5人も引っこ抜くのなら兎も角、一人や二人引っこ抜いたところで参議院のねじれ現象が解消するわけでもなく、却って野党との関係を悪化させただけ損だったのではないだろうか。

恥を知らない人たちが繰り広げる変節と背信の茶番劇はこれからも延々と続くのだろう。
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