◆大寒の陽光を吸ひシャツ乾く
(よみ)だいかんのようこうをすひシャツかはく
寒さが最も厳しい大寒の頃でも、陽光降り注ぎ微風があり、洗濯日和というのがありますね。乾燥機も重宝ですがたまには陽に当てて乾かしたいものです。
季語は「だいかん」で冬。
◆春しぐれ沓脱石に苔潤む
(よみ)はるしぐれくつぬぎいしにこけうるむ
雨の少ない冬季には蘚苔類は乾燥して縮んでしまいます。春になってお湿りがあるとたちまち元気になります。沓脱石は縁側などの踏み石です。季語は「春しぐれ」で春。
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恋猫に説く道徳を野暮と云ふ
(よみ)こひねこにとくどうとくをやぼといふ
オス猫でもメス猫でも発情期の猫はどうにもなりません。種族保存の本能は何事にも勝り、どんなに猫を説教しても効果はありません。季語は「恋猫」で春。
◆河豚鰭に代へて親しむいりこ酒
(よみ)ふぐひれにかへてしたしむいりこざけ
河豚のひれ酒、岩魚の骨酒、鰍酒など鰭酒や骨酒には色々ありますが、鰯の煮干しをこんがり炙って熱燗に浸すと安くて美味い「いりこ酒」ができます。
季語は「鰭酒」で冬。
◆キリシタン殉教之碑としぐれけり
(よみ)キリシタンじゅんきょうのひとしぐれけり
安倍川餅の石部屋さんの斜め向かいの・・・昔、うどん屋があったところに「駿府キリシタン殉教之碑」があります。
徳川家康が隠退先とした駿府は、家康が死亡するまで実質的に徳川幕府の中枢として機能していました。駿府城には外国からの使節らが訪れ、聖堂建設の許可を得たので、城下町には2つの聖堂が建てられ多くのキリシタンが住んでいました。キリシタンにかかわる事件も何度か起きましたが、1614(慶長19)年、駿府町奉行・彦坂九兵衛直政は、駿府にいるキリシタンの名簿を作成し、全員を召喚。棄教しない者たちを入牢させました。1616(元和2)年、牢にいたキリシタンたちは額に十字の焼印を押され、市中を引き回されて、安倍川の畔にあった刑罰場で手の指を切られて放置されました。
季語は「しぐれ」で冬。
現代俳句での成績は振るわないが、伝統俳句では再三、選者選を受けているので決して悲観はしていません。引き続きがんばります。
今日は我が家で句会でした。
居ながらにして句会が出来ますので句友の皆さんに感謝しています。
入院中にインフルエンザ、大変な事でしたね。
今日まで風邪を引かずに来ましたので、二月も風邪を
引かぬよう、乗り切りたいと思っています。
ネットで「口語俳句 松下三郎」と検索したら、このブログにたどり着きました。
彼とは、わたしが30代、彼が60代からの付き合いでした。
島田市でも句会で知り合いました。
よくもわるくも賛否両論な人でした。
飼っていた犬を手放し、持ち家を人に貸しアパート暮らしをする。
そこらへんから付き合いがなくなりました。
インターネットをわたしが教えてネット句会の様なものを長くやっていました。
それまでは、昔の俳友同士の書簡交換、文通が多かったです。
ネットで俳句という名称ではなく、SP(ショートポエム)という形をとっていました。
ハンドルネームは「SABU」でした。
下記に彼の作品を記しておきます。
グループが10代20代の若者が中心だったため、俳句ではなく詩として作られたものが多いです。
またおじゃまします。
◆虹に駆け出すメルヘンの馬車 旅に出たい
◆桜散る 心の灯かりを消す時も
◆サクラの下で富士が見える悲しい朝
◆ラクダが欲しい 眠る時のサバクは月夜
◆恋が育つらしい 遠く街の灯がならび
◆ビル乱立して まるで 墓地のむなしさ
◆恋した日の とある一点から煙が出だす
◆予言なんてガタゴト 過ぎていく貨車の一つだナ
◆あいた口から出ていく母船の の太いドラ
◆歳月 それは夜景を過ぎていく列車です
◆失望という名の撃てば届きそうな満月
◆ビルは名月を上げ 働き続ける蟻たち
◆愛の速度で流れる電車の灯がきれい
◆カラスが帰る 望郷の月を昇らせて
◆コンプレックスという名の富士がやたらと美しい
/SABU
いつもブログに書き込みありがとうございます。
8日のコメント、すこし書き換えさせていただきました。
白兎さん以外の方には夫のフルネームを存しない方ばかりですので。
失礼とは思いましたが、何卒宜しくお願い致します。