杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

リトル・キャッツ 空飛ぶねこの大冒険

2021年07月04日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2018年制作 中国 87分

大都会のマンションに住むパパねこのブランケットと、こねこのケープ。
ブランケットは幼い頃に家の外に出て、恐ろしい目に遭って以来、一歩も家を出ずに過ごしていた。
しかし、息子のケープは成長するにつれ外の世界に興味津々。
生き別れたママがいると聞かされていた、ねこの国ピーチトピアに行ってみたくなったケープは、
ペットボトルを使って自家製ロケットを作成。そして、なんとひとりで高層階の窓から外の世界に飛び立ってしまったのだ!!
大空を猛スピードで飛行するロケットに必死につかまり、大都会を空から見渡すケープ。なんと気持ちのいいこと!
一方パパねこのブランケットは同じくペット仲間のインコ・マックと共に、久々に外の世界へ飛び出すことに・・・!!
途中たくさんの動物仲間に出会い助けられながらケープの行方を追っていくが、ずっと遠くに辿り着いたケープは、
不良アライグマのグループに囚われ、さらに、動物たちをないがしろにする人間たちによって、命の危険にさらされていた―!!

 

「ディノ・キング~」と一緒に借りたこれも中国製作のCGアニメなのね

猫をはじめとする動物のキャラはCGも綺麗でもふもふが可愛い と思って観ていたら、景色の方はしっかり中国。

町の看板も、桃源郷の景色も西洋でも日本でもありえないまさに中国的。ところが人間の方はアジアというよりどこか西洋人っぽい。

ちょっと不思議なMIX加減です。

子供の頃の経験で臆病になり、家の中の生活に満足しきっているブランケットとは逆に、子猫のケープは好奇心旺盛で、いなくなった母親が山の向こうの「ピーチトピア」にいるという父親の言葉を信じて探しに行こうとするの。彼らが暮らすのは高層マンションの一室で、ケープは外に出た事がありません。ネコらしからぬ発明家ぶりを発揮し、炭酸飲料のペットボトルでロケットを作って飛び出していったケープを連れ戻そうとブランケットとインコのマック(ケープにおばさんと呼ばれているので中年女性の設定のよう)。ここから冒険の始まりです。

ケープは山の中腹のガラス工場に降り立ちますが、そこで見張りのアライグマたちに追いかけられます。助けてくれたのはブランケットが子猫の時に一緒に暮らし、ガラス玉のネックレスをもらった黒い野良猫でした。ピーチトピアのことを尋ねたケープに黒猫は山ではなく湖の底にあり、自分はそこから来たのだと答えました。

一方、ブランケットとマックは、鵞鳥の親子に助けられ、冷凍トラック(中で凍えているのもちょっとコミカルで楽しい)に乗って山に向かいます。修行で宙に浮いているシカ導師とレイヨウ、ヤギに出会い、山へ行く方法を教わります。

ケープは金魚鉢とホースを使って湖に潜りピーチトピアの入り口を見つけますが、ホースが水中に伸びているのを不思議に思った人間に見つかり、捕まってしまいます。檻に入れられたケープをマックが見つけてパパが探しに来ていることを告げると、ケープは他に捕まっている大勢の動物たち(シカやヤギたちもいました)と協力して逃げ出そうとしますが、見つかって殺されそうになります。

黒猫と再会したブランケットは、妻と子供ができて幸せに暮らしていたけれど、妻が窓から落ちて亡くなったこと、幼かったケープに真実を言えずにいることを話します。そこへマックの報告を受け、助けに走ったブランケットたちですが、ケープが溶鉱炉に落ちていくのを見て落胆し、あらいぐまに捕まってしまいます。

ところが、ケープは溶鉱炉をよじ登って生きていました!ブランケットや捕まっている動物たちを助ける作戦を立て、見事に脱出に成功するんですね。飼い主の部屋の中でタブレットを見て勉強していたという伏線がここでも生きてきます。 山の中腹にあった廃列車を動かしてガラスの船に乗り換えて、湖の中へ!この逃走劇は確実に子供受けしますね 工場主であるガラス職人がガラス玉を追いかけてきます。ガラス玉は彼がまだ貧しく売れていなかった時代に黒猫のために作ってあげたもので、インスピレーションの源だったのです。しかしいつしか初心を忘れ変わってしまった職人の元から黒猫は去り、職人はスランプに陥って、ガラス玉に救いを求めていたわけです。

さて、湖の底から辿り着いたピーチトピアはまさに楽園!沢山の猫と美しい花々が咲き乱れる綺麗な場所です。これがいかにも中国風なのよね

暫くこの楽園で過ごしたあと、ブランケットとマックは飼い主のいるマンションに戻ることにします。黒猫とアライグマ(主人である人間に愛想を尽かしいつのまにか仲良くなってる)も居心地が悪いと言いつつこの地を変えていこうとします。

そしてケープは父とも黒猫とも別れ、新たな冒険に出るのです。母の死んだところを見たわけじゃないから、もしかしたら生きている可能性もあると思ったケープは、旅の中で会えるかもと期待も持っているのでした。(大人の目線では、飼い主の表情から母猫の死は確定と思ってしまうのですが、その場面が登場するわけではないので希望としてはありなのでしょう)

子どもを心配してその可能性を閉じ込めてしまう親と、好奇心のままに外の世界に飛び出そうとする子供。ネコに例えているけれど人間だって通用するお話で、親の役割は子供の成長を見守り、いざという時は身を挺して守ることなのだと教えているような気もします。

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