杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ステップ・アップ

2007年11月24日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2007年3月17日公開 100分

とにかくダンスが凄い、バレエとストリートダンスが上手く融合された面白さと、役者自身が全てを自身で踊っている迫力が画面から伝わってきます。

ボルチモアの低所得地区で養親と暮らすタイラー(チャニング・テイタム)は、ダンスの才能に恵まれているが、目的もなく悪友とつるんで悪さを繰り返す毎日を送っていた。ある夜、悪友と忍び込んだメリーランド芸術学校で騒動を起こし捕まったタイラーは、学校での奉仕活動を命じられる。そこでプロがスカウトに来る発表会に向けて懸命に練習するノーラ(ジェナ・ディーワン)と出会う。怪我をした彼女のパートナーの代役を務めるうち、夢を叶えるために必死な姿を見て次第に変わっていくタイラーは・・。


初めは金持ちの名門芸術学校とバカにしていたタイラーが、生徒たちの夢に賭ける真剣な想いや、また奨学金で学ぶ自分とあまり境遇の変わらない生徒たちもいることを知り、今まで諦めて暮らしてきた自分自身の生き方を考え直していく様子が、ノーラとの恋を絡ませながら自然に描かれていきます。

親友のマックやその弟のスキニーとは車泥棒やパーティで騒いだりといった問題行動の毎日を送っていたけれど、彼らも本当のワルではなく、ただ目的を持てない鬱憤をそういう行動で紛らしていただけ。しかし、スキニーの軽率な行動が起こした結果は残酷な現実となって彼らの前に突きつけられます。ここで、転落していくのではなく、自らを見つめ直して、向上しようとする姿が好感が持てます。

ノーラの友人のルーシー(ドリュー・シドラ)やマイルズ(マリオ)、厳格だけど温かい目で生徒を見守るゴードン校長(レイチェル・グリフィス)、タイラーの妹弟など、周囲の人間も基本的に悪人はいなくて、健全にダンスや音楽を楽しむ事ができました。

ノーラが先生をしているバレエ教室で、初めてバレエの練習をするタイラーにおしゃまな女の子が彼の不真面目な様子を睨むシーンが微笑ましくて可笑しかったです。バレエとストリートダンスは全く相容れないように思えるのに、映画の中でのダンスは見事に融合されていて、現代的で楽しさと迫力に満ちていました。

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